
観測隊のうち夏隊は船が近づける夏に、越冬隊は1年間南極で活動します。地球や宇宙、生き物などを調べる研究者や技術者、観測や生活を支える発電、車、水、調理、医療、通信、ごみ処理、大工、野外活動のプロが集まります。30人程の小さな村を営む越冬隊では、専門分野はできて当然。日々の仕事や生活の中で、他の隊員を尊重し積極的に関わり、言葉を重ねて信頼を築き合う誠実さ、困難も協力し楽しく克服しようとする心意気が何より大切です。
心から楽しく好きなこと、関わり続けたいこと、やってみたい夢、大切に温めて育ててください。挑戦すること、友達や人との出会いから思わぬ機会に巡り合い学ぶこともたくさんあるはず。大人になったときの自分や世界に思いを馳せ、どんな世界に羽ばたきたいか、新しい地平線を求めて心身の探検の旅に出掛けましょう。未知や神秘に溢れる南極を夢見る人は、臆せず最初に海に飛び込むファーストペンギンのように、ぜひ挑んでみてください。









(第65次南極地域観測隊越冬隊長 行松 彰)
掲載協力/国立極地研究所