みなさんはご家庭の中で、ごみを捨てることを意識したことがあるでしょうか? 昭和基地でも隊員たちが生活していますので毎日ごみが出てきます。
各隊員はそれらのごみを決められたごみ箱に分けて捨てています。ごみ箱に集めたごみは当直隊員により、基地内のごみ集積場に集められます。
「空き缶」は機械でつぶし、「空きビン」は破砕機で細かく砕きます。「ダンボール」や「ペットボトル」、「プラスチック」は圧搾機で体積を小さくします。「生ごみ」は熱をかけて炭にします。さらに炭は「燃えるごみ」とともに焼却炉で燃やして灰にします。つぶす、砕く、燃やすなどして小さくすれば、隊員が帰国するときに乗船する「しらせ」で日本まで持ち帰りやすくなるのです。
ごみを持ち帰ることによって南極がごみでいっぱいにならないようにしています。ごみ捨ては簡単そうで難しいです。
(第65次南極地域観測隊 環境保全 髙松秀紀)
掲載協力/国立極地研究所