南極の昭和基地では、毎年約30人の隊員が1年間の越冬生活を送ります。
日本からの物資の輸送は南極観測船「しらせ」による年に1回のみ。1年間に消費する食材の量は、飲みものやお菓子なども含めてひとり当たり約1tです。越冬生活を送るために予備も含め、毎年40tの食材を南極に持ち込み、大きな冷凍室や冷蔵室にて保存しています。持ち込んだ食材は調理担当の隊員が、おいしく料理してくれます。飽きがこないよう、和食・洋食・中華などいろいろな種類のメニューが用意されています。
では、南極での生活はどのようなものでしょうか。昭和基地の生活は、日本と大きく変わりません。大きな浴槽があるお風呂や水洗トイレ・洗濯機があり、また隊員には個室も与えられていて、非常に快適に過ごせます。
ただ観測のため野外で活動するときには、極寒の中テントでの生活を送ることもあります。
(第64次南極地域観測隊 越冬隊 医療担当 井上 彩)
掲載協力/国立極地研究所