天文ファンのみなさん、お待たせしました! 2021年度版の『天文年鑑
』が2020年11月24日に発売しました。
本書は、2021年に起こる天文現象の予報と解説(全国8都市における日の出入り・月の出入りの時刻や月の出・月の入りの時刻をはじめ、毎月(12ヵ月)の星空、日食や月食などの食現象、各惑星の動き、準惑星や小惑星の動き、彗星の出現予報、流星群の予報など)や、2020年に起こった天文現象の観測結果を収録しています。
2020年に話題を集めたネオワイズ彗星や火球の画像も!
2021年版の巻頭口絵では、2020年の7月には肉眼でも長大な彗星の尾を見ることができた“ネオワイズ彗星”の画像や、習志野市に落下した隕石の落下をとらえた火球写真などを掲載。さらに日本人によって発見された彗星(岩本彗星)や超新星の画像も掲載しています。
また、天文現象の予報ページでは、主な星雲・星団、太陽面現象、超新星、太陽系外惑星、人工天体、流星群に出現予報など、観測の進歩が著しい分野やアマチュア天文家が観測に興味を持っている分野のデータ及び予報ページの情報量をアップしました!
また、天体写真を赤外線の領域を撮影する際によく写る分子雲の星図“高銀系分子運の写真星図”も掲載し、天体観測や天体写真撮影時に役立つ情報が充実。
2021年に注目したい天文現象は?
2021年に起こる天文現象として注目したい現象は、5月26日の皆既月食
です。この日の月食は、月の出直後、スーパームーンで大きく見える月が月食となります。また、11月19日には、月の出間もなく部分月食となりますが、97%も欠ける皆既月食に近い部分月食が見られます。
そのほか11月8の昼間には、青空の中で金星が細い月にかくされる金星食が起こります。また、天文ファン向けの天文現象としては、今年は木星の衛星のお互いに姿をかくす「相互食
」を6年ぶりに観測することができます。
●2021年の注目の天文現象
5月26日 皆既月食
6月10日 金環日食(北極圏)
11月8日 昼間の金星食
11月19日 部分月食
12月3日 昼間の火星食
12月4日 皆既日食(南極)
天文年鑑2021年版
編 者:天文年鑑編集委員会
天文ファンが毎年安心して手に取れる、天文現象を観測するためのデータブックです。12カ月の毎月の星空、日食や月食、各惑星の動き、彗星、流星群などの各天文現象についての予報など、2021年に起こる天文現象について数値データや図版をもとに解説します。さらには、2019年夏~2020年夏にかけての天体観測の観測結果を掲載します。そのほか天体観測に役立つ星図、月面図などの資料も掲載します。