ハチの脚で花粉がつくのとつかないものの違いは何ですか?

花粉かごを持つ後脚だけに花粉がつきます

ミツバチの脚についている黄色いボールのようなものは、花粉を丸めたもので、花粉団子と呼ばれる。ミツバチは前脚、中脚、後脚の3種類の脚を持つが、花粉団子ができるのは後脚の真ん中の部分だけだ。
ミツバチが花にもぐりこむと体中にたくさんの花粉がくっつく。こうして体中についた花粉を各脚にある花粉ブラシと呼ばれる毛の束を使って上手に集め、前脚に集めた花粉を中脚に、中脚で集めた花粉をさらに後脚に運ぶことで体中の花粉を後脚に集めていく。
後脚の花粉ブラシに集められた花粉はさらに、左右の脚をうまく使って固められながら、脚の中程にある花粉かごと呼ばれる部分に運ばれる。花粉かごはつるつるしていて、真ん中に1本の長い毛が生えている。運ばれた花粉のかたまりはこの毛にくっついて、軽く回転しながら大きくなっていき、ついには花粉団子になるんだ。
このように、後脚だけに花粉かごがあって、全身についた花粉をそこに集めるので、後脚だけに花粉団子ができるわけだね。
(農研機構 神村 学)

セイヨウミツバチの花粉かご 
花粉かごの中程はくぼんでいて毛が1本生えている(矢印の部分)。
花粉はこの毛を軸にして、くぼみの中で軽く回転しながら花粉団子へと成長する。

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