プルバックゼンマイのしくみはどうなっていますか?

ゼンマイに力を蓄え、戻ろうとする力で前進します

プルバックゼンマイは、少し後ろに引いて手を離すと、勢いよく長い距離を走る車のおもちゃによく使われています。しくみとしては、後ろに引くとゼンマイ(バネの一種)をひねってエネルギーを蓄え、手を離すと元に戻ろうとする力で前に走ります(図)。
少し引くだけで長い距離が走れるのは、2つの自動切り替え式のギアがあるからです。これらのギアは軸が少し動くようになっていて、後ろに引くとタイヤを回す力が第1のギアにかかってかみ合い、タイヤが2回転するとゼンマイを1回転ひねるようになっています。手を離すと、第2のギアにゼンマイの力がかかってかみ合い、ゼンマイが1回転戻ると、タイヤが8回転します。つまり、後ろに引いた分の4倍の距離を進むことになります。
さらにゼンマイが戻りきると、どちらのギアも空転し、タイヤが空回りする状態になります。このため、勢いがついたまま止まることなく、慣性でさらに長い距離を走るのです。
(芳賀義典)

 プルバックゼンマイの構造

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