食品に合成着色料や天然着色料を混ぜて、色をつけます
食品には本来さまざまな色があり、食欲を増進させたり、食生活を豊かにしたりする働きがあります。しかし、自然の状態の色は長期にわたって維持することが大変難しく、色調を調整するために着色料が使われてきました。食品への色のつけ方ですが、例えば飴の場合、砂糖と水飴に少量の水を加えて煮詰めます。水分が蒸発して出来上がった飴に着色料を入れて混ぜると飴全体に色がつきます。
着色料には合成着色料と天然着色料の2種類があります。合成着色料は化学的に合成されたもので、発色がよく、色あせしにくい特徴を持ち、鮮やかな色をつけたい場合に使用されています。天然着色料は食品や生物から色素を抽出したもので、発色は合成着色料に劣りますが、自然に近い色をつけたい場合に使用されています。
赤キャベツや赤シソからは赤色系、ベニバナからは黄色系、クチナシからは青色系の着色料がつくられています。また、トマトからつくられるトマトリコピンと呼ばれる着色料は、生活習慣病の予防や老化予防効果が期待できる素材として注目されています。
(パイン株式会社)
写真 赤キャベツや赤シソからは、アントシアニン系色素と呼ばれる赤色天然色素が採れる。ポリフェノール類の一種で、活性酸素の働きを抑制し、抗がん作用や動脈硬化の予防・改善効果があるとされる。