センサーで周囲の状況を調べ、コンピューターでお掃除ルートを決めている
お掃除ロボットには、いろいろなセンサーがついていて、常に周囲の状態を調べています。壁と家具の位置、部屋の広さと形は、赤外線センサーで調べます。テレビのリモコンなどで使われている目に見えない赤外線を、掃除機本体から発射して、壁などにぶつかってはね返ってきた光を捉えて距離を測ります。
掃除を始める前に、まず、掃除機が回転して周囲にあるすべての障害物までの距離と方向を測り、部屋全体の大体の形を調べます。この情報を小さなコンピューターで解析し、部屋の形や障害物の位置を示した地図を作成します。この地図をもとに、掃除に最適なコースを割り出します。
壁の近くでは赤外線センサーを使って、ギリギリのところを通過します。壁にぶつかった場合は、壁接触センサーで圧力を検知して離れます。床の段差は赤外線センサーで調べて進みます。このように、お掃除ロボットは、部屋中を動きながら、モーターでファンを高速回転させて、空気を吸い込んでゴミを取っています。
(白鳥 敬)
図 機種によって搭載しているセンサーの種類が違う。
超音波センサーやカメラがついているものもある。