ホログラムでは、光の強さと色と位置情報を記録します
ホログラムとは、物体の3次元像を記録できる立体写真のことです。通常の写真では、光の強さと色が記録されますが、ホログラムの場合は、さらに位置の情報も記録されます。
3次元のホログラムを撮影するには、レーザー光という特殊な光を使います。レーザーから出た光をビームスプリッターという装置で2つに分け、その一方を撮影したい物体に当てて、記録材料(写真のフィルムのようなもの)に向かって反射させます。これを「物体光」といいます。もう一方の光は、記録材料にそのまま当てます。こちらは「参照光」といいます。両方の光がぶつかりあうと「干渉縞」という模様ができ、これを記録したものがホログラムとなります。
5千円札や1万円札の隅には、キラキラと輝く銀色の部分がありますが、角度を変えて見ると、違う模様が見えたり色が変わって見えたりします。これらもホログラムの特徴です。ホログラムは複製することが非常に困難なため、お札やクレジットカードなどには、偽造防止のためにホログラム技術が使われています。
(大日本印刷株式会社)
図 3次元ホログラムの記録方法。