水平線までの距離はわかりますか?

目の高さがわかれば計算することができる

水平線までの距離は、目の高さがわかれば計算することができます。
地球は丸いので、その断面は円で近似することができます。その円の半径をRとして、図のように地面から高さhのところに目の位置があるとしましょう(図)。そして、そこから見た水平線までの距離をxとすると、xは目の位置から地球に引いた接線の長さになりますね。地球に接したところで、接線は半径方向に直交しますから、
x=(R+h)ーR=2hR+h2
となります。Rに比べてhはとても小さいので、距離はほぼ2hRだといえます。
地球の半径Rを6370km、海岸に立ったときの海面からの目の高さがh=1.5m=0.0015kmとすると、
x=2×0.0015×6370=19.11
となり、x=4.37kmとなります。
丘の展望台などに立って、海面から150mの高さに目を置いて海を見ているという場合は、目の高さが100倍になりますから、水平線までの距離は10倍の43.7kmとなります。
(明治大学 杉原厚吉)

水平線までの距離の求め方。
地球の半径をR、目の高さをh、hから水平線までの距離をxとする。

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