天体と時間の単位の関わりによるものと考えられる
昔の人々は太陽の動きを元にして1日の長さを知り、月の満ち欠けから1か月、季節の移り変わりから1年という、太陽と月の周期で暮らしていました。しかし、予定を立てるためには、年や月では長すぎます。そこで週という長さがつくられました。ただ、なぜ1週間は7日間で、星の名前がつけられたのか、そのはっきりした理由はよくわかっていません。太陽と月の他に、昔の人が知っていた5つの惑星を加えて7日間としたのかもしれません。古代ローマや古代エジプトでは1週間の単位として8日や10日が使われたこともありましたが、7日という単位がちょうどよい長さだったので、世界中に広まっていったようです。
ところで、曜日は月火水木金土日の順ですが、実際の惑星は太陽から近い順に水金(地)火木土と並んでいますよね。古代エジプトでは、地球から遠い順に土星、木星、火星、太陽、金星、水星、月と並んでいると信じられていました。そして、これら7つの天体は聖なるもので、遠い順に時間を支配していると考えていたため、1時は土星、2時は木星、3時は火星、4時は太陽(日)……24時は火星、次の日の1時は太陽、2時は金星……という具合にずっと当てはめました(図1)。このうち、1時の星がその日を支配すると考えていたようで、1時の星だけを抜き出したのが土日月火水木金という順番なのです。
? ちなみに、日本には平安時代の初めごろ、中国から曜日が伝えられたといわれています。しかし現在の中国では、1、2、3……という数字をあてはめ、月曜日を星期一、火曜日を星期二……と呼んでいるんですよ。
(室井恭子)
図1
表では、土曜日が週の始まりとなっているが、実際、古代ローマでは
土曜日を週の最初としていたようだ。何曜日を始まりと考えるかは、
宗教の影響や国によって異なっている。