数百mから数十kmくらいの大きさが普通
小惑星は文字通り、惑星と呼ぶには小さな天体のことです。大きさが300km以上ある小惑星はわずか数個で、その多くは数百mあるいは数mくらいから数十kmです。例えば、小惑星探査機「はやぶさ」が行ったイトカワは長さ540m、幅200mほどの細長い形で、もし歩けたら20分くらいで1周できてしまう小ささです。また、小惑星には形がでこぼこしているという特徴もあります(写真)。
小惑星がこれほど小さいのは、約46億年前に地球などの惑星をつくった材料の残りであったり、小惑星同士が衝突して小さな破片になってしまったからと考えられています。小惑星も惑星のように太陽の周りを回っていて、ほとんどは火星と木星の間の領域に密集しています。時折、その破片が地球に近づくことがあると、夜空に流星として光って見えたり、隕石として落ちてきたりすることもあるんですよ。
観測技術の進歩とともに毎年多くの小惑星が発見されており、現在では45万個以上が確認されています。
(室井恭子)
大きさ130kmほどの小惑星ルテティア。
(提供/ESA 2010 MPS for OSIRIS Team MPS/UPD/LAM/IAA/RSSD/INTA/UPM/DASP/IDA)