星が光るための燃料である水素の量によって変わる
夜空に光る星々の中にも、オリオン座のリゲルのように青白っぽい星やベテルギウスのように赤っぽい星がありますね。色はその星の表面の温度と関係があり、表面温度が高い星は青白く、低い星は赤く見えます。それでは、どうして温度の違う星があるのでしょうか。
それは、星が光るための燃料である水素の量で星の温度が決まるからです。水素が多く詰まった大きな星は、内部で一気にエネルギーがつくられ放出されるので、表面温度も高くなります。一方、燃料の少ない小さな星は少しずつエネルギーをつくり出すので、表面温度は低いのです。青白い星は1万℃以上、赤い星は3000℃くらいです。太陽は6000℃くらいなので、もし夜空に光る普通の星の1つだったら、黄色っぽく見えることでしょう。
ところで、別の理由で大きくて温度が低い星もあります。実は、星はずっと同じ温度でいるわけではありません。例えば、太陽くらいの大きさの星は燃料が尽きてくると外側が膨張し、100倍以上もの大きさになります。でも、つくられるエネルギーはそれほど多くないので、表面温度が低くて赤い巨大な星になるのです。実は、ベテルギウスなどはそんな寿命が近づいた星なのです。
(室井恭子)