受圧板で受け止められた爆風の力を利用している
クラッカーは、火薬が爆発することによって生じる爆風の圧力でテープ(飛翔物)を押し出しています。
火薬部分は紙片、火薬、引き糸からできており、紙片に微量の火薬を塗布し引き糸に巻き付けます。巻き付けた紙片と糸の間に火薬が付いている状態になっているので、糸を引くことで摩擦が生じ火薬が爆発します。マッチに火をつけるのと同じ原理です。
しかし、クラッカーの火薬の量はごく微量なので、これだけでは抵抗の少ない飛翔物を直接押し出すことができません。火薬部分と飛翔物の間に受圧板を置くことで、爆発により生じた圧力を効率よく受け止め、飛翔物を飛ばすことができるのです。
近年、大小さまざまな形状のクラッカーが登場していますが、ほとんどが同じしくみをしています。火薬を使わず、バネを利用したものなどもありますが、「パン!」という音はしません。クラッカーは19世紀のイギリスが発祥。「パン!」とはじける音は、暖炉で燃える木がはぜる音を模しているといわれ、クラッカーの大切な要素の1つとなっています。
(株式会社カネコ)