成長点に傷がつくと、小葉の枚数が増えることがある
クローバーは、正式にはシロツメクサ(白詰草)という名前のヨーロッパ原産のマメ科植物で、江戸時代に日本に渡来しました。当時、オランダからガラス製品などを持ち込む際に、乾燥したクローバーの花を保護材として箱に詰めていましたが、そこから種子がこぼれて増えたので、この名前がついたとされています。
通常、クローバーの小葉(1枚の葉を構成する小さな葉)は3枚ですが、極まれに4枚以上の枚数のものが見つかることがあります。なかなか見つからないので、四つ葉のクローバー(小葉が4枚の葉)は、幸福のシンボルとしてよく知られています。
通常3枚の小葉が4枚になった四つ葉のクローバー。
本来3枚の小葉が4枚になる理由は、いろいろな可能性がありますが、人や動物に踏まれたり、濃い肥料がかかったりする物理化学的な刺激により、葉のもととなる極小さな成長点に、傷がつくことで、1枚の小葉が2枚に分かれることが考えられます。四つ葉になる可能性は、1万分の1程度の確率だとされていますので、見つかりにくいのですが、人や動物などに踏まれやすい場所では比較的高い確率で見つかるはずです。クローバーは夜になると葉を閉じるので、明るいうちに探しましょう!
(千葉大学園芸学部 丸尾 達)