<危険!試すべからず!これを読んでご想像下さい >
チンする時間や卵の状態などにもよりますが、たいていの場合は「爆発」…内側の圧力で外にはじける現象、つまり「破裂」が起きます。
電子レンジは電磁波(電波)を当てて、食品の中にある水分を加熱します。卵の中、とくに黄身の中の水分も熱せられ、100℃を超えると水蒸気になります。ところが卵には白身や殻があるので、水蒸気が外に出られず、中の圧力が上がります。
水は100℃で沸騰しますが、これは私たちが暮らしている地上の気圧=1気圧でのこと。気圧がもっと高ければ、沸騰する温度も高くなります。つまり卵の中では、水分が沸騰しそうになって圧力が上がるので、沸騰せずに液体の水のまま、100℃を超える温度になるのです。圧力がどんどん高まって卵のカラや白身の層が破れると、今度は圧力が急に下がります。それまで沸騰しかかっていた水分は100℃以上ですから、圧力が下がると一気に水蒸気になって体積が急に増え、バーン! となるというわけです。
なお条件によっては、卵がレンジの中で破裂直前の状態でそのまま破裂しない場合もあります。これを熱いまま食べようとすると、殻を割ろうとしたとたんにどかん!となることがあります。とても危険です。実験しないで下さいね!!
山村 紳一郎 (サイエンスライター)