ふたつのプロペラで自在にコントロール
ヘリコプターは、機体の上にメインローターという大きなプロペラがついています。メインローターは、機体を上に持ち上げようとする働き(飛行機の翼の働き)と、機体を前に進めようとする働き(飛行機のプロペラの働き)を同時に受け持っています。また、機体の後ろにはテールローターという小さなプロペラがついています。テールローターで横向きに働く力を発生させることによって、メインローターの回転方向とは反対の方向に機体が回転するのを防いでいます。
操縦桿を操作して、メインローターの回転面を前に傾けるとヘリコプターは前に進みます。これは、回転面を傾けることによって力が働く方向が変わったからです。また回転面を水平にすると空中で停止することができます。方向を変えるときは、テールローターが生み出す力の大きさを変えてやります。また、上昇するときはローターの羽根の角度を大きくして上に向かう力を大きくしてやります。
白鳥 敬(サイエンスライター)