水滴や氷の結晶でできる
まず、雲が発生するのには次の3つのものが必要となります。
1. 雲粒の核となるもの(空気中の目には見えないちり、ほこり、火山灰、塩の結?晶など…)
2. 水蒸気(水がある温度をこえることで、蒸?発して気体となったもの)
3. 上?昇気流(上空に向かってふく風)
空気は気温によってある体積内に最大限含 むことのできる水?蒸気の量(飽和水?蒸気量)が 決まっています。この飽和水?蒸気量は気が 高いほど多く、低いほど少なくなります。
ふつう気圧は地上に近いほど高く、上?空にいくほど低くなります。空気が低気圧や台風、気圧の谷、前線、上?空の寒気など何らかの原因で上?昇すると気圧が下がり、膨張して気温が下がります。飽和水?蒸気量に達した空気が更に上?昇していくと、とうとう水?蒸気の状?態でいられなくなり、小さな水滴や氷の結晶ができます。これらが雲(氷)粒で、この雲粒が集まってできたものが雲です。こうしてできた雲が、やがて上?昇気流とつりあいが取れなくなって地上に落下してきたものが雨(雪)となります。
では、できた雲が消えるのはどうしてかですが、空気の温度が上がって空気が保てる水?蒸気の量が増えれば雲の成分の氷や水は空気に含まれてしまい雲は消えます。高気圧におおわれてきて下降気流、下向きの風が吹けば下へ移動した空気は暖かくなり雲がなくなります。
戸山 九(気象予報士)