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文/斉藤勝司
捕食魚の体内のウナギ稚魚の動きをX線で観察
小さな魚が大きな魚に丸呑みされたら、生き残ることはできないと、誰しも考えることでしょう。ところが、長崎大学大学院総合生産科学研究科による過去の研究で、ウナギの稚魚は捕食魚のドンコに飲み込まれても、エラの隙間を通って脱出できることが明らかになっていました。
ただし、ドンコに捕食された後、ウナギの稚魚がどのような経路を通ってエラから脱出するかまでは不明なまま。そこで長崎大学の研究グループは、人間の病気の診断に使われるX線撮影装置を用いて、ドンコの体内でウナギの稚魚がどのように行動して脱出するのかを明らかにする研究に取り組みました。
X線は生き物の体を通り抜けるため、病気の原因となる体内の異常を見つけることができるのですが、ウナギの稚魚はとても小さく、X線撮影装置を用いてもドンコの体内での動きを観察することはできませんでした。
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