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文/土屋 健
恐竜だって地下で生きる?
現在の地球を見ると、多くの哺乳類が地下に「巣穴」を掘って暮らしています。地下の巣穴は、地上の巣と比べると安全ですし、気温も比較的一定に保たれています。巣穴は快適な場所なのです。
では、かつての地球で大繁栄した恐竜たちは、「巣穴」をつくらなかったのでしょうか? 恐竜にとっても、地下は安全で暮らしやすかったはずです。恐竜たちの中に、“地中暮らし”をする種類はいなかったのでしょうか?
実は、2000年代の発見と研究で、巣穴を掘っていたとされる恐竜が報告されていました。「オリクトドロメウス(Oryctodromeus)」という名前の植物食の恐竜です。全長は2mほどと小型であり、二足歩行をしていたとみられています。オリクトドロメウスの化石が埋まっていた場所が調べられたところ、直径数十cmのトンネルが、数mに渡ってウネウネと掘られていました。この発見によって、「巣穴を掘る恐竜」がいたことが明らかにされていました。
しかし、オリクトドロメウスだけが巣穴を掘る恐竜だったのか、それとも、他にも同じように巣穴を掘る恐竜がいたのかについては、よくわかっていませんでした。
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