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文/斉藤勝司
昆虫に比べてゴカイの擬態の研究が進んでいない
自分以外の生き物のほか、岩、砂といった周囲にあるものに似た姿形になって、外敵に見つけられにくくするなどの利益を得ることは擬態と呼ばれ、古くから盛んに研究されてきました。ただし、昆虫の擬態の研究が進んでいる一方で、海の生き物、特にゴカイの擬態については、ほとんど研究は進んでいないと言われています。
そこで名古屋大学大学院理学研究科附属臨海実験所の自見直人博士 は、マレーシア、ロシア、スペインの研究機関と共同でゴカイの擬態に関する研究に取り組みました。同大学の附属臨海実験所がある三重県の菅島のほか、和歌山県の古座、ベトナムの3地点で調査を行い、とても変わった姿をした新属、新種のゴカイ、ケショウシリスを発見しました(写真1) 。
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