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文/斉藤勝司
環境悪化や乱獲が影響して個体数が減っていた
ノコギリエイは、その名前で示す通り、頭の先にノコギリに似た吻(ふん)を持つ特徴的な姿から、「子供の科学」の読者の中には図鑑で見て、このエイのことに興味を持った人がいることでしょう。エイの仲間では最も大きくなる種類で、全長7メートルに達することもあるのですが、海の環境悪化に加えて、乱獲が影響して絶滅が心配されるほど、個体数を減らしていると言われていました。
そこで琉球大学理学部の小枝圭太博士は、東京大学総合研究博物館に保管されているノコギリエイの標本を詳しく調べたところ、1928年に東シナ海で捕獲された後、東京市場で運ばれたノコギリエイ(学名:アノキシプリスティス カスピダータ)の標本であることが分かりました。
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