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文/斉藤勝司
死んだふりから目覚める要因、時期は分かっていなかった
外部から刺激を受けて動かなくなる「死んだふり(擬死行動)」は、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫類、ダニ類など、様々な生き物に見られます。外敵から身を守るための行動だと言われていますが、いつまでも死んだふりをしているわけにはいきません。
しかし、死んだふりをしている生き物が、何をきっかけに目覚めるのか、いつ目覚めるのかについては明らかになっていませんでした。そこで琉球大学と岡山大学の研究グループは、アリモドキゾウムシという昆虫を対象に死んだふりの研究に取り組みました。
アリモドキゾウムシは、姿形がアリに似ていても、ゾウムシの一種で、熱帯から亜熱帯地域にかけて広く生息しています。日本では鹿児島県のトカラ列島より南に分布していて、サツマイモに害を及ぼす害虫として知られています。
アリモドキゾウムシは外部から刺激を受けると死んだふりをすることから、研究グループはピンセットで挟んで、死んだふりをしている状態にした上で、いろんな個体と同居させ、死んだふりから目覚める時間を測定しました。
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