【コカトピ!】バラバラの足並みで歩く集団、実はまとまりある流れだった

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文/白鳥 敬

音にあわせて歩くのと、バラバラに歩くのでは、どちらがしなやかな流れ?

 繁華街では、たくさんの人がみんなバラバラに歩いて人の流れを作っています。一方で、学校の体育祭のときなど、音楽に合わせてみんなで歩調を合わせて歩いたときは、整然とした流れができます。どちらの人の流れが、より「しなやかな」流れだと思いますか?

 このたび、音によるガイドがなくても、歩行者の自然な歩行が頑健な流れを形作ることが実験によって確認されました。一見、みんなで歩調を合わせた行進のほうがきれいに見えますが衝突などに弱く、みんなバラバラに歩いたほうが実はまとまりのある流れであることが分かったのです。

 京都工芸繊維大学の都丸 武宜 研究員、村上 久助教、長岡技術科学大学の 西山 雄大 准教授、東京大学のフェリシャーニ・クラウディオ 特任准教授らの研究チームは、歩行者の集団の行動を調べました。

 24人1組の歩行者グループを2組作り、対面して細めの道を歩いてもらい、真上からビデオ撮影して歩行者の軌跡を解析しました。歩行者の足首には小型の加速度センサーを取りつけ、歩行ステップのタイミングのデータを取ります。その上で、平均的な歩行テンポに合わせて電子メトロノームのガイド音を出し、それを歩行者に聞いてもらいながら歩いた場合の歩行と、ガイド音が無い場合の歩行を、それぞれ20回やってもらいました。

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