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文/斉藤勝司
スズメの死骸を大学に持ち込んで調べてみたら……
寄生虫は、それぞれに特定の動物の体に潜り込んで暮らしています。私たちの身近な動物にも例外なく寄生虫が取りついているはずなのに、体の奥深くに潜んでいるため、寄生虫の暮らしぶりは意外に明らかになっていないのです。ところが、東邦大学の研究グループは偶然見つけたスズメの死骸から新種の寄生虫を発見したと発表しました。
2020年、同大学理学部に所属していた高山美衣子さんが買い物に出かけた際、偶然、スズメの死骸を発見しました。寄生虫を研究する脇司准教授の研究室に所属していたことから、大学に持ち込んで古澤春紀さん(当時、大学院生)とともに顕微鏡で観察しながら詳しく調べました。その結果、スズメの体内にこれまで知られていなかった寄生虫を発見。二腔吸虫科というグループに属する新種であることが分かり、「スズメノハラヅモリ」との名前を付けました。
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