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文/保谷彰彦
ライオンやシマウマの棲む大地で起きた異変
ケニアに侵入した外来アリが、生物どうしのつながりを壊し、最終的にはライオンが餌を捕まえにくくなっていることを、ワイオミング大学(アメリカ)などの研究グループが明らかにしました。
この研究の舞台は、アフリカのケニアにあるオルペジェタ自然保護区です。そこには、アリをボディーガードにするアカシアの樹木が生えています。アカシアは在来アリが棲むトゲ状の巣を作り、その巣を利用する在来アリによって、ゾウやキリンなど葉を食べる大型草食動物から守られてきました。この在来アリは集団で草食動物を攻撃するので、草食動物が近寄らなくなります。このように、在来アリは巣を提供してもらい、アカシアは草食動物から守ってもらうことで、両者は互いに得をする関係を築いているのです。
風が吹けば桶屋が儲かる!?
その地域に侵入したのがツヤオオズアリという外来アリでした。このアリは、IUCN(国際自然保護連合)の侵略的外来種ワースト100にリストされている種で、世界的に分布を広げていて、生態系への悪影響が心配されています。
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