【コカトピ!】野生動物の珍しい行動を自動で記録するAIカメラを開発

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文/斉藤勝司

電力不足で動物の行動を記録し続けられない

 カメラなどのセンサー類と、そのセンサー類が捉えたデータを記録する装置を搭載したバイオロガーは、さまざまな野生動物の体に取り付けられ、生態を調べるのに利用されるようになっています。特に鳥類や海洋生物のような人間が観察し続けることが難しい動物の研究で大きな成果を上げていますが、動物の行動への影響を避けるため、バイオロガーの重さは体重の5%以内に留めることが求められます。

 例えば、研究対象が500gの鳥類の場合、ロガーの重さは25gまで。搭載できる電池は小さくなり、動物の行動を記録し続けることとはできません。動物の生態を解き明かす上で重要な行動をしても、電力が不足して記録できないということが起こりかねないのです。そこで大阪大学と名古屋大学の研究グループは、珍しい行動を記録できるバイオロガーの開発に取り組みました。

開発されたバイオロガー(提供/大阪大学大学院情報科学研究科 谷垣慶)

珍しい行動だとAIが判定した時にカメラが動物を撮影

 珍しい行動を確実に記録するため、研究グループは動物が示す行動について、珍しいか、珍しくないかを判定することにしました。消費電力が小さなセンサーをバイオロガーに組み込み、このセンターを捉えた動物の動きを人工知能(AI)が判定。珍しいと判断した特にカメラが動物を撮影するようにして、電池を大きくすることなく珍しい行動を記録できるようにしました。

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