『子供の科学』で1993年から約29年間連載を担当した藤井旭先生が、2022年12月28日に永眠されました。夜空の楽しい話をたくさん教えてくれた藤井先生。打ち合わせに行くと、ニコニコと笑顔で迎えてくださる優しい方でした。毎月の原稿がもう届かないのは残念ですが、先生はたくさんの本を私たちに残してくれました。その一部をご紹介します。
藤井 旭の天文年鑑 2023年版
スターウォッチング完全ガイド
2023年に起こる天文現象をわかりやすく解説した、星空観察のコンパクトサイズのガイドブック。12ヵ月それぞれの月の星空の様子と、その月に起こる天文現象をわかりやすく紹介しました。2023年には4月20日に部分日食、10月29日には部分月食を日本で見ることができます。また、金星が月にかくされる金星食が3月24日の夕方に南西諸島で、さそり座の1等星アンタレスが月にかくされるアンタレス食が9月21日に起こります。
藤井 旭の星座をさがそう
四季の星空の見方・楽しみ方がわかる
本書は、星座の姿が実際に夜空で見つけ出せるよう、季節ごとに見ることのできる星座の写真や図版、美しい星座絵が描かれた古星図を交え、わかりやすく解説した星座観察のガイドブックです。春夏秋冬、各季節、それぞれの星空の様子と、その季節に見ることができる星座をわかりやすく紹介しました。星座観察のビギナーでも、手にとってすぐに星座がさがせるように、オールカラーで写真と図版を大きく掲載しているのでとても見やすく、子供から大人まで楽しめる一冊です(漢字には読み仮名を振っていますので、子供でも楽しめます)。夜空に輝く星ぼしを次々に結んで、星座の姿を思い描くのは、とても楽しいものです。さあ、この本を夜空にかざしながら、古代の人びとが夜空に描いた星座をさがして、楽しんでみましょう。
星空教室 春の星座
春に見える星や星座をやさしく解説
春の星空では、なじみのある、ひしゃくの形をした「北斗七星」をたよりに、おとめ座、かに座、しし座など、いろいろな星座をさがすことができます。夜空に輝く星ぼしを、北斗七星から延びる「春の大曲線」をたどりながら、次々に結んで星座を見つけることは楽しいことで、この本を夜空にかざして星の並びを観察するうちに、次第に星座の形がわかるようになってきます。本シリーズは「夏」「秋」「冬」編も展開。オールカラーで写真と図版をを大きく掲載するのでとても見やすく、はじめて夜空を見上げる人でも、一年間楽しい星空観察をすることができるでしょう。なお、本文の漢字には読み仮名を振っていますので、小さなお子様でも充分楽しめます。
新版 月と暮らす。
月を知り、月のリズムで
この本では、暦や生活に関連する月の満ち欠け、新月、三日月、満月(十五夜)、十六夜、立待月、居待月、寝待月など古来からの話題はもちろん、最近のニュースで話題となる、スーパームーンやブラッドムーンなども取り上げ解説するとともに、現象が起こる年月日や見方も紹介します。(*2011年8月刊行の『月と暮らす。』の新版。美しい写真と図版を新しいものに置き換えるとともに、最新の話題を掲載)
火星の科学 ‐Guide to Mars-
水、生命、そして人類移住計画 赤い惑星を最新研究で読み解く
「人類の火星移住」というSFの中での話であったことが、今や現実化しつつあります。NASAをはじめとする宇宙開発機関、あるいはスペースXのイーロン・マスク氏の「2024年までに火星に有人宇宙船を送る方針(火星移住計画)」など、民間企業が火星有人探査に向けた計画も進んでいます。 人類は本当に火星に行けるのか、火星に住むことはできるのか、世の中の関心も高まっています。人類が移住を試みる火星とは、一体どんな惑星で、その表面はどのような場所なのでしょうか?
星と星座 パーフェクトガイド
夜空に見える星と星座 宇宙のことが、手に取るようにわかる
惑星や恒星、銀河など、それぞれの名前の由来やその星の成り立ちなどを図版や写真で解説します。星座については星空観察の初心者であっても、実際に星空を眺めたときに星座がすぐにわかるように、観察の際のポイントを星座紹介とともに解説します。また、日々発表される最新のトピックスを読んで理解できるようになるために、天文衛星が捉えた画像を交えながら近年話題になったトピックスを紹介しつつ、星や星座・宇宙についての学術的な知見についても解説。
星と星座が光る 星座早見
おもしろいほど星座がわかる
「星と星座が光る 星座早見」は、星座を形づくる星と、星ぼしを結ぶ星座線に蓄光塗料が塗ってあり、明るいところから暗闇にもっていくと星と星座線が光ります。星がきれいに輝く真っ暗な場所で、星と星座線が光るので、星座早見と実際の星空を見くらべながら、見たい星座を簡単に見つけることができます。また、この星座早見は、星座の名称はわかりやすくするために星座名の文字や星の名前は大きくし、特に明るい星(恒星)については、その名前に星の色で示してあります。特に、これから星空観察を始める方におすすめです。
白河天体観測所
日本中に星の美しさを伝えた、藤井旭と星仲間たちの天文台
天文ファンなら、「白河天体観測所」は著者の藤井旭氏と同じようになじみ深い名称だ。この観測所は藤井氏の飼っていた犬・チロが台長を務め、つい最近まで最新の天文情報を日本中のマスコミに配信していた日本を代表する「天文台」だった。この白河観測所は2014年にいろいろな事情が重なって閉鎖となった。本書では、この白河観測所とはどんな観測所だったのか、過去を振り返りながらその全貌を紹介する。