救急車や消防車のサイレンが聞こえると、サイレンの音に合わせてイヌが遠ぼえをすることがあります。これは、イヌの祖先であるオオカミがする遠ぼえのなごりだと考えられています。
群れで生活しているオオカミは、群れの仲間に自分の位置を知らせたり、ほかの群れのオオカミに自分の存在を示すために遠ぼえをします。1頭のオオカミが遠ぼえをすると、それに返事をするようにほかのオオカミも遠ぼえをするので、オオカミの生息地では連続して遠ぼえが聞こえることがあります。
オオカミとくらべると、イヌは遠ぼえをすることは少ないのですが、救急車や消防車のサイレンを耳にして、返事をするように遠ぼえをするイヌもいます。屋外の音が聞きにくい室内で飼われているイヌでも、ピアノやオーディオのスピーカーから発せられる音に反応して遠ぼえをすることもあります。
イヌがサイレンやピアノの音などに反応して遠ぼえをするのは、仲間に「ここにいるよ」と伝えているのかもしれません。仲間との一つのコミュニケーションなのでしょう。
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