イヌが飼い主におなかを見せることがあります。この行動にはどのような意味があるのでしょうか。
子供の科学2021年10月号特集14ページで紹介したように、オオカミの群れの中では順位が決められています。順位が下のオオカミは、上のオオカミを信頼して服従するつもりがあることを示すために、下位のオオカミが上位のオオカミにおなかを見せるようになりました。
オオカミの行動を受け継いでいるイヌがおなかを見せるのも、相手を信頼して、またはこわがって、服従しようとしていることを示しています。この行動はヒトに対してだけでなく、ほかのイヌに対して行うこともあり、この場合も「キミを信頼しているよ」ということを示しています。「自分はあなたと戦うつもりはありません」という意味もあります。
ただし、同じようにおなかを見せていても、尾を巻きこんで、体を緊張させていたら要注意です。これは相手をこわがっている状態を示しています。尾を巻きこむのに加え、尿をもらしたり、暑くもないのに口をあけて「ハァハァ」とあえいでいたら、強い恐怖を感じています。恐怖の原因がわかれば、取り除いてあげましょう。
「イヌ派vsネコ派」最高の相棒決定選挙スペシャルサイトに戻る
取材・文