《子供の科学 深ボリ講座》N/S高 eスポーツ部 エース部員を直撃!

「子供の科学」1月号の「教えてセンパイ!」で取材したのは、N/S高のeスポーツ部。数々の大会で優勝をおさめている、高校生eスポーツ界の強豪校です。部には2022年11月現在で、約2900人のメンバーが在籍していますが、N/S高自体がネットの高校で、部員が全国にいるため、今回は代表して高校3年生のエース部員・rre(れれ)くんにインタビューをすることに。rreくんは、N高等学校1年生のときから「League of Legend(リーグ・オブ・レジェンド)」で頭角を表し、チームの仲間とともに数々の高校生大会で優勝を獲得してきた名プレイヤー。今回は、彼がこのゲームを始めたきっかけやゲームが上達するコツ、普段愛用しているアイテムなど、詳しくお話を聞かせてもらいました。

© 『STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2022 実行委員会』 All rights reserved.
右から3番目にいるのが、今回、取材を受けてくれたrreくんです。

中学生のときに見た、高校生eスポーツ大会「STAGE:0」の舞台が転機に

 rreくんが「League of Legend(リーグ・オブ・レジェンド/以下LoL)」を初めてプレイしたのは、中学生のとき。「友人から無料でできるとすすめられて始めたのがきっかけでした。ただ、LoLは複雑なゲームでさまざまな知識も必要。だから、最初はいまいちハマりきらず……。それが続けていくうちにゲームの内容を理解し、そこからは一転、のめり込むように。そんなときに出会ったのが、高校生のeスポーツ大会「STAGE:0」の舞台です。LoL部門で、N高のチームが優勝したのを見て、僕も同じステージに立ちたいと思いました」(rreくん)

 このことが進路を決めるきっかけともなったrreくん。中学生のときに抱いた夢を入部後に早速つかみ、高校1年生のときに所属チームの「KDG N1」がその年の「STAGE:0」で優勝。高校生eスポーツでは最大級と言える同大会で、そこから3年連続のトップ王者としてN1は君臨し続けています。

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憧れの舞台・「STAGE:0」には高校1年生のときから出場!

いろいろな挑戦をして、失敗を重ねたプレイヤーが上手くなる!

 あと数カ月で高校卒業を迎えるrreくん。卒業後はプロチームに所属して、「LoL」のプロプレイヤーになることを志望していますが、読者の中にはどうすればrreくんのように強くなれるのかと、気になる人が多いかもしれませんね。

 今回、「どんな人が上達しますか?」と本人に聞いてみると、rreくんからは「たくさん失敗をしてきた人!」との回答が。「プレイの仕方には性格が出ますが、自らあれこれトライしてみて、失敗した中から学ぶことってやっぱり多い。また、強くなるにはゲームをやり込むことがもちろん大事ですが、プロのプレイ動画を見るのもとても勉強になるので、おすすめですよ」とのこと。

どんな質問にも丁寧に回答するrreくん。ちなみに「LoL」でよく使うチャンピオン(キャラクター)は「ヨネ」!

同年代の仲間と楽しめることこそ、部活としての醍醐味!

 「LoL」は、5対5のチーム戦で戦うオンラインゲーム。普段はほとんど1人で参加してプレイするrreくんですが、eスポーツ部としては、週2回、チームメンバーと集まって行います。誰でもウェルカムなオンラインゲームの土壌で、いろいろな人と遊べるのが魅力の1つではありますが、やはり仲間がいると楽しさが違う! 「同じ年代の仲間とともに好きなゲームをプレイして、盛り上がれることこそ部活としての醍醐味!」とrreくんは語ります。

 週2の活動中はDiscordなどのアプリを通してコミュニケーションをとり、会話しながらプレイするメンバーたち。ゲームの終了後はコーチのもと、「なぜここでこうプレイしたか」など、フィードバックを受けます。大会前には合宿を行って、練習することもあるそう。

 ただ、チームが同じといっても、住んでいるところはバラバラなのがN高生。あるメンバーとは大会前に初めて顔を合わせた!なんてこともあり、「実際に会うとプレイスタイルと性格が全然違うメンバーもいて、おもしろい!」(rreくん)そうですよ。

rreくんが普段使っているアイテムを見せてもらいました!

 さて、今回の取材には一部、rreくんの私物を持って来てもらいました。最後にそれをお見せします。

 まずは、ゲーミングキーボード。SteelSeriesのものを愛用中です。「押したときに画面に反映されるのが早いのがお気に入り。打ちやすいし、ミスタップもしにくい」(rreくん)。ゲーミングマウスは、Logicool。重さがちょうどよく、握りやすいのがポイントだそう。ほかにも自宅では大会で賞品としてもらったAKRacingのゲームチェアに座り、L字型デスクを使用。モニターは2台です。プレイ中は目のことを考えて、ブルーカットのメガネをかけているそう。


こちらはrreくんの私物。奥のキーボードを叩く指が早くて、そのさばき方に取材班もほれぼれ!
普段は裸眼ですが、ゲーム中はブルーカットのメガネを着用。目が悪くならないように休憩中は目のストレッチもしています。

素直な人柄で、どんどん知識や技術を吸収!

 今回、N/S高eスポーツ部の部員・rreくんを取材しましたが、彼と出会って驚いたのは、その人柄。とても礼儀正しい好青年で、芯を持ちつつも素直なのが印象的でした。だからこそ、まるでスポンジのように知識や技術をどんどん吸収し、普段のプレイやコーチなどとの関わりを通して成長していっているのかも。現在も急ピッチで拡大しているeスポーツ業界なので、今後もメディアでrreくんの活躍する姿を見る日がありそうですね。

 さて、本誌連載(最新の「教えてセンパイ!」は、2023年1月号掲載。奇数月に掲載しています)では、これからも科学に深い関わりのある学校を紹介していきます。ぜひ、チェックしてくださいね!

取材・文

江原めぐみ 著者の記事一覧

フリーの編集・ライター。育児、健康、暮らし、ファッションなど幅広い分野で活動。「子供の科学」では、連載「教えてセンパイ!」を担当。

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