【結果発表】みんなで描こう! KoKa黒板アート大会2024

みんなで描こう! KoKa黒板アート大会2024 結果発表!

 『みんなで描こう! 黒板アート』の刊行を記念し開催された、小学生対象の「KoKa黒板アート大会2024」。「はみだせ!」をテーマに、2024年7月1日から9月2日まで作品を募集し、計15作品(6校)にご応募いただきました! 夏休みの遊びに宿題に、勉強に……忙しい時間を縫ってご参加いただきありがとうございました!

今回入賞した作品を、3人の審査員のコメントともに紹介します。
あふれるパワーの詰まった素晴らしい作品をぜひご覧ください!

●最優秀賞 

墨田区立押上小学校/Oshiage-図/4名

作品名:「春夏秋冬、イルカ跳ぶ」

 学校のクラブ活動の有志メンバーで参加しました。押上小学校25周年記念も関連付けて、デザインを考えました。中央にいるイルカが季節をこび越えて楽しそうに泳いでいる姿を描きました。特にみんなで頑張ったのは、イルカの色のグラデーションと水の光の当たり具合です。5年生と6年生で活動しているうちに仲良くなり、黒板アートをみんなで描いてるときは「青春」って感じでした。

審査員長 すずきらなさん(『みんなで描こう! 黒板アート』著者)【評】
表したいものを大きく描く構図がしっかりしていて、はじめにテーマをよく考えてから制作に取り組んでいるとわかります。ランタンが光っているようすや、水しぶきと花びらの立体感の表現はこちらにとび出してきそうな域に達しています。教室で描かれたイルカたちですが、込められた想いは黒板の枠をはみ出して、学校の外へと広がってゆくだろうと思います。

吉田朋弘さん(日学株式会社代表取締役社長)【評】
大会テーマの「はみだせ!」にふさわしく、中央のイルカは今にも黒板の枠をはみだし、飛び出して来そうな勢いと小学生らしい元気さにあふれた作品です。イルカや桜の花など、グラデーションが頑張って描き込まれており、こだわりを感じます。これからもさらに技術を磨いて、より高いレベルの黒板アートに挑戦してください。

大山隆久さん(日本理化学工業株式会社代表取締役社長)【評】
勢いのある作品から、元気なイルカのようにメンバーの皆さんが時間を季節を越えて成長される姿を創造しました。学年の違うメンバーでも描くことでより仲良くなり、つながりが広がったことはとてもうれしいコメントでした。描く楽しさを存分にいろいろなメンバーと共有していかれることを期待しています。

●優秀賞(2校)

野木町立友沼小学校/ふたば/9名

作品名:「野木町のシンボル「ひまわり」」

 夏になると、町のひまわり畑にはたくさんの向日葵が咲きます。フェスティバルも開催され、子どもたちは毎年楽しみにしています。そんな町のシンボルの向日葵を表現しようと、試行錯誤しながら描きました。

審査員長 すずきらなさん(『みんなで描こう! 黒板アート』著者)【評】
「これ、本当に黒板なの!?」と見た人を驚かせる作品です。青空と大きなひまわり畑が現れて、教室はいつもより明るい色に感じられただろうと思います。遠目のインパクトも、近づいたときの花の細部の描き込みもしっかりしていて、時間をかけて夢中で描いた様子が伝わってきます。

吉田朋弘さん(日学株式会社代表取締役社長)【評】
小学生の作品とは思えない、高い表現力と構成力を感じさせる作品です。鮮やかなひまわりの黄色と、背景の空の青のコントラストが見るひとの心を一瞬でとらえます。中高生の作品に混じっていても遜色無いでしょう。作品を通じて伝えたい主題やメッセージがより明確になれば、さらに高い評価になると思います。

大山隆久さん(日本理化学工業株式会社代表取締役社長)【評】
シンボルになっているひまわりが勢いよく咲きほこっている姿から、どれだけ素晴らしい光景がそこに広がっているのだろうとワクワクしました。素敵な町をいつまでも大好きで、そこにいる仲間を大事にこれからも過ごしてもらいたいと思います。

●優秀賞(2校)

横浜市立太尾小学校/太尾小3年4組/30名

作品名:「フランスから日本へようこそ

 フランスから来た友達と過ごした5日間の思い出を形に残したいとのことから、黒板アートの作品を作ることを決めました。一緒に過ごした思い出の遊びや、教わったフランスの文化を黒板に表現したいという意見が出ました。フランスの友達を中心にして自分たちの似顔絵や学級目標を描いたら自分たちのクラスらしさが出るのではないかとのことで、今回のような作品に仕上がりました。テーマが「はみだせ!」だったので、日本を飛び出してフランスまで想いが届くようにという願いをこめて描きました。

審査員長 すずきらなさん(『みんなで描こう! 黒板アート』著者)【評】
大人はこれがうらやましいのです。クラスのみんなでフランスや日本文化について調べる道のりとか、これを見て喜んでくれるかな、とドキドキすることとか、そういったかけがえのない時間が詰まっている作品です。実物をまじまじと見てみたいです。

吉田朋弘さん(日学株式会社代表取締役社長)【評】
クラスのメンバー全員が、自分たちの似顔絵を描いて贈る、寄せ書きのような作品。みなさんの想いは遠い異国の友人にきっと伝わるはず。それぞれの描き方が統一されるのではなく、バラバラなことがかえってこの作品のメッセージ性を引き立てています。これも黒板アートのひとつのカタチといえるでしょう。

大山隆久さん(日本理化学工業株式会社代表取締役社長)【評】
フランスから来たお友達と一緒に過ごした時間は決して多くはないのにも関わらず、とても楽しかったんだろうなと作品からその思いが伝わってきました。この作品がフランスのお友達に届き、いつかまた再会ができることをお祈りいたします。

●日学賞

白山市立千代野小学校/ちよのっ子/20名

作品名:「ちよの森」

どんな作品にしたいかを20人で決めることが大変でした。全部で7通りの作品案がありました。

審査員長 すずきらなさん(『みんなで描こう! 黒板アート』著者)【評】
たくさんの色を使って、とても賑やかになっています。みんなが取り入れたいモチーフを全て詰め込めるのも、大きな黒板だからこそできることです。よく見ると、チョークならではの面白い手法をたくさん使っています。どんなふうにやるのか、教わりたいです!

吉田朋弘さん(日学株式会社代表取締役社長)【評】
黒板面いっぱいに、はみ出さんばかりに描かれた学校オリジナルキャラクターや自然の草木と花々が印象的で、眺めていて楽しくなる小学生ならではの作品です。黒板アートは塗りつぶすだけでなく、余白となる地の緑色を活かすこともひとつの技法です。効果的に構図に取り込めれば、より良い作品になると思います。

大山隆久さん(日本理化学工業株式会社代表取締役社長)【評】
黒板いっぱいに勢いよく描かれている作品は、参加されたメンバー全員の思いの集結ですね。作品を書き上げることで皆さんの結束もより太く強くなったのでしょうね。描くことは人をつなげていくことなんだと教えてもらった気がいたします。

●日本理化学工業賞

東大和市立第七小学校/じゃが&りこ/2名

作品名:「海の中から音楽が…」

これは海の中で生き物たちが楽しく音楽会をしているところです。
イルカに、のうたんをつけて本物みたいに描くのをがんばりました。
海の中の生き物たちがかなでるハーモニーが地球の果てまで届くといいな。

審査員長 すずきらなさん(『みんなで描こう! 黒板アート』著者)【評】
音楽が聞こえてきそうでときめきました。うすく広げるていねいな塗り方をしていて、深い海の感じが出ています。カラフルな海の仲間たちが個性豊かで、見ていて、楽しい気持ちにさせてくれます。

吉田朋弘さん(日学株式会社代表取締役社長)【評】
大きな黒板いっぱいに描かれた「海底の音楽会」。海の動物ひとつひとつにそれぞれの表情があり、かわいらしく描かれた作品です。描き手の皆さんも、きっとこんな表情で楽しみながら描いていたことでしょう。画像を拡大してじっくり鑑賞してみてください。

大山隆久さん(日本理化学工業株式会社代表取締役社長)【評】
素敵なテーマであり、作品の仕上がりも素晴らしいと思いました。海の生き物もほかの生き物もすべて私たちと同じな大切な命ですね。音楽会がいつでもどこでも行われるくらい穏やかでゆったりとした時間がこの地球上にあるようにと願わずにはいられません。

●学校賞

横浜市立新吉田第二小学校

(上)作品名:「6の1」/チームKRAM/4名
メンバーみんなで分担して描きました。頑張ったところは右上の顔の骨格や色です。大仏も一色だけでは物足りないと思ったので色々な色を使って描くことに力を入れました。鳥の絵もくちばしと目の形を意識しながら描きました。文字の部分も形が悪くならないように工夫しました。

(下)作品名:「memory」/正義(ジャスティス)/4名
鳥の翼(羽)を細かく描き、バランスが良くなるように工夫しました。シャボン玉が自然に馴染むように考えて配置しました。大仏は鼻の影や、口元を本物のように再現しました。螺髪の丸が均等になるように考えて描きました。

上記2作品以外に、応募してくれたチーム
チーム第二(5名)、チームメタセコイア(4名)、fly(4名)、cooperation(3名)、friendly(5名)、Y.M.R.Y(4名)

審査員長 すずきらなさん(『みんなで描こう! 黒板アート』著者)【評】
正方形の黒板をそれぞれのチームで工夫して描いていて、どの作品も魅力的でした。「チーム第二」の作品は、奥行きが出るよう、よく工夫しています。「正義(ジャスティス)」の作品は、楽しさがぎゅっと詰まっています。すべて並べた様子は壮観だっただろうと思います。

吉田朋弘さん(日学株式会社代表取締役社長)【評】
総合学習の時間にたくさんの生徒さんたちが取り組んでくれました。小学生の授業の一環として「黒板アート」が取り込まれたことをとても感慨深く、嬉しく思います。どの作品も修学旅行の思い出やクラスの目標など、想いがつまっていて楽しい作品ばかりです。これからも機会を見つけて、仲間たちと黒板アートに挑戦してください。

大山隆久さん(日本理化学工業株式会社代表取締役社長)【評】
クラス全員で参加いただきとてもうれしく思いますし、心から感謝いたします。7チーム7作品それぞれに思いがこめられ、皆さんの作品を通して自分の6年生の頃のことを思い出していました。画像は一つずつで拝見しましたが、すべての作品を同時に見ることができたら、それが一つの作品になりさらに素晴らしい光景だっただろうと想像していました。一人でも多くの方が今回の経験で描くことの楽しさを改めて実感してくれたとしたら本当にうれしいです。どうかこれからも描く楽しさをいろいろな画材も使いながら感じてもらうことを期待しています。           

●参加賞

横浜国立大学附属鎌倉小学校/チーム家系/4名

東京都板橋区立北野小学校CoyuriIro/5名

もりりん(『みんなで描こう! 黒板アート』、『子供の科学』編集担当)【総評】
 このたびは、「みんなで描こう! KoKa黒板アート大会2024」にご参加いただきありがとうございました。はじめての大会ということで、どういった作品が集まるのか期待と不安の入り混じった期間を過ごしていたのですが、蓋を開けてみると、こうしてみなさんの思い出や想いのこもった作品がたくさん集まり、喜びで胸がいっぱいとなりました。
 今回の「黒板アート」を制作する時間を通して、みんなで協力して絵を描くことの楽しさや、想いを伝えたい人に作品を観てもらうことの期待と感動……そういった今までにない新鮮な気づきがあったらうれしいなと思います。また、これからも記憶の中に、その気づきがきらきらと輝き続けていたらとも願っています。
 今後も「KoKa黒板アート大会」を続けていけたらと思いますので、次回大会もぜひご応募いただけましたら幸いです。よろしくお願いします。

黒板アートとは?

 「黒板アート」とは、教室の中心にある黒板に、チョークで絵を描いた作品のこと。入学式や卒業式、お楽しみ会、文化祭、運動会などで、感謝や労い、応援する気持ちをひとつにする場面で活躍してきました!

 黒板アートには、特別な道具は必要ありません。チョークや黒板消し、筆や消しゴムなど、教室と筆箱の中にあるものを使って、簡単に装飾的な文字や物語性のある絵をつくり出すことができます。

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メディア・企業のみなさまへ

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株式会社 誠文堂新光社 担当:宣伝課
メールアドレス:press@seibundo.com
TEL:03-5800-5765 FAX:03-5800-5721

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