「ぼくの発明 きみの工夫」に応募
してみたいけど、なかなかアイディアが思い浮
かばないというキミ! 審査員長
の平井工
先生(発明学会)が発明のコツをやさしく解説
していくよ。ぜひ、参考
にしてみてね。
発明を生むポイント① ヒット主義でいこう
野球でホームランを狙
っても、「大振
り空振
り三振
のもと」といわれるように、失敗
が多いものです。発明も同じことです。ロボットやエネルギーなど、大きなテーマにいきなり取り組もうとすると、失敗や挫折
をしてしまいがち。最初は身近で小さな発明テーマに取り組みましょう。小さな発明の積
み重
ねの中から、優
れた発明が生まれます。
発明を生むポイント② 発明ノートをつくろう
発明ノートを1冊
準備
して、思いついた発明はもらさずに書きましょう。1つの発明を、1ページに書きます。発明が浮かんだら、新しいページに次々に書いていきます。そしてときどき見返して、改良
のアイディアが出たときは、同じページに書き加
えていきます。最後には発明ノートの中から、よい発明を選
んで、さらに改良してよりよいものに仕上
げましょう。
発明を生むポイント③ 身近な
材料で
試作しよう
頭の中で考えた発明は、一度身近な材料
で試作
をしてみるとよいでしょう。まずは、ありあわせの材料で形をつくってみることから始めます。最近は100円ショップの商品
から、必要
な部品
だけを取り出して、試作する人も多くいます。実際
に手を使いながら考えることで、改良や工夫をするべきポイントがわかってきます。試作は優れた発明を生み出すための大事な作業
なのですね。
うまくいかないときは頭をやわらか~くしよう!
上で紹介
した3つの方法を試
しても、うまくかなかったり、行き詰
ってしまうことがあると思います。そんなときはリラックス! 頭をやわらかくして、いろいろな発想法
を試してみましょう。たとえば、「組み合わせる」。すでにあるものAとBを組み合わせるとどうなるかな? 新たなCが生まれるかも。
それから「逆
にしてみる」のはどうでしょうか? 上と下、表と裏
、硬
いものを柔
らかく、熱
いものを冷
たく……今までにない新鮮
な発想が生まれるかもしれません。また、「材料を変える」「形状
を変える」「大小を変える」ことを試してみてもよいでしょう。金属
をゴムにしたり、三角形を円形にしたり、大きさを変えてみたりすれば、新しい視点
が手に入るかもしれません。
また、「用途
を変える」。それだけでもよいんです。今あるものの新しい使い方を考える。それもまた、立派
な発明のひとつです。ぜひ、工夫してみましょう!
(イラスト/坂木浩子)
本記事は、「子供の科学」2015年11月号および2018年10月号に掲載した内容を再編集したものです。