「KeyTouch(キータッチ)」は、パソコンにつないでなんでもコントローラーにできる発明ツールだ! キータッチの基板
をパソコンにつないで、ワニ口クリップではさんで好きなものをつなぐ。それだけでパソコン上のプログラムで、つないだものをコントロールできるんだ。
『子供の科学』本誌の連載では、楽器やゲームのコントローラーをつくってきたけれど(バックナンバーは「KeyTouchでつくってあそぼう」旧サイトで公開しているぞ)、この「スタプロ」のWeb連載では、キータッチを使った発明レシピを紹介していくぞ! この記事を参考
にして、キミの周りにあるものを、Scratch(スクラッチ)のプログラムと組み合わせた発明品「タッチガジェット」に改造してみよう!
またこの連載では、「KoKa KeyTouchクリエーターBOX」が必要なので、持っていない人は「KoKa Shop!」で手に入れよう。
前回は、「超人シャツ」のシャツ部分をつくったけど、プログラムとつながっていないので、着てもまだ超人にはなれない。今回は「超人シャツ」として完成させるための、スクラッチのプログラムを解説するよ。
1 超人シャツにするための機能を用意しよう
それでは、スクラッチのページを開いて、「作ってみよう」をクリックして、プロジェクトエディターを開こう。インターネットに接続
しているパソコンを使ってね!
今回は、「音声合成
」機能
と、「翻訳
」機能を使って、外国語に翻訳して話してくれるプログラムをつくろう。ブロックを追加
する必要があるので、画面左下の「拡張
機能を追加」を選択
し、「音声合成」と「翻訳」を追加するよ。
2 プログラムをつくる
追加した音声合成と翻訳機能を使って、外国語に翻訳して話すプログラムをつくってみよう。
① 「音声合成」カテゴリーの「“こんにちは”としゃべる」ブロックをとりだそう。「翻訳」カテゴリーの「“こんにちは”をルーマニア語▼」ブロックを“こんにちは”のところに入れる。
② これで、「こんにちはを英語に翻訳してしゃべる」機能のプログラムはできた。
③ これを、超人シャツにつなげるには、「イベント」カテゴリーの「スペース▼キーが押されたとき」ブロックを使う。「スペース▼」のところを、シャツの各部分につなげたワニ口クリップがつながっている、キータッチの接点
が対応しているキーにするよ。シャツの各部分は、次のようにつながっていたね。
・シャツの腕
部分につないだワニ口クリップ(赤)・・・接点A
・シャツのえりの外側につないだワニ口クリップ(緑)・・・接点B
・シャツの胴
部分につないだワニ口クリップ(黄)・・・接点C
・シャツのえりの内側につないだワニ口クリップ(黒)・・・EARTH(アース)
④ 「通訳」機能はシャツの腕部分につなげてみようか。接点Aにつながっているので、「a▼キーが押
されたとき」ブロックにして、さっきつくったプログラムにつなげよう。これでとりあえず完成だ。
実は、超人シャツに使える機能のプログラムは、「超人スーツ素材
」として少し用意しているよ。これを使って、シャツのえりや、胴に対応する機能をつくってみよう。もちろん、オリジナルで新しくつくってもいいよ。
3 超人シャツを使ってみよう
超人シャツの各部分の機能をプログラミングできたら、さっそく超人シャツを使ってみよう!
使うときは、キータッチがパソコンにつながっていること、各部分のワニ口クリップがちゃんとつながっていることを確認してね。特にシャツを着るときに、胴やえりの内側につなげたワニ口クリップが外れやすいので、気を付けよう。
シャツのえり部分の内側につないだワニ口クリップ(黒)のおかげで、自分の体全部がEARTHになっているよ。スクラッチの緑の旗をクリックして、腕や首の部分につないだワニ口クリップに触
ってみよう。それぞれの場所に対応した機能が発揮
されるぞ! ちなみに、2でつくったプログラムだと、腕のワニ口クリップにさわったら、パソコンから「Hello(ハロー)!」って聞こえてきたんじゃないかな。英語であいさつができるようになったぞ。
ちなみに、腕、えり、胴それぞれの機能をつくった超人シャツの完成版プログラムを、以下で公開しているよ。まず遊んでみるのもいいし、プログラムを改造して新しい機能にしてみるのもいいね。
キータッチの接点は8個あるので、超人シャツの機能を増やすこともできるよ。ワニ口ケーブルを用意して、シャツの他の部分と、キータッチの接点とつなぎ、機能をプログラミングすればいいね。能力アップした超人シャツができたら、ぜひ編集部にも報告してほしいな。保護者の方と相談して、TwitterなどのSNSに投稿ができるようだったら、#子供の科学 #キータッチ #超人シャツ などのハッシュタグをつけて投稿してね!
(文/未来工作ゼミ 写真/青柳敏史)
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