音色風鈴①

 「KeyTouch(キータッチ)」は、パソコンにつないでなんでもコントローラーにできる発明
(はつめい)
ツールだ! キータッチの基板
(きばん)
をパソコンにつないで、ワニ口クリップではさんで好きなものをつなぐ。それだけでパソコン上のプログラムで、つないだものをコントロールできるんだ。

 『子供の科学』本誌の連載
(れんさい)
では、楽器
(がっき)
やゲームのコントローラーをつくってきたけれど(バックナンバーは「KeyTouchでつくってあそぼう」旧サイトで公開しているぞ)、この「スタプロ」のWeb連載では、キータッチを使った発明
(はつめい)
レシピを紹介していくぞ! この記事を参考
(さんこう)
にして、キミの
(まわ)
りにあるものを、Scratch(スクラッチ)のプログラムと組み合わせた発明品「タッチガジェット」に改造
(かいぞう)
してみよう!

 またこの連載では、「KoKa KeyTouchクリエーターBOX」が必要なので、持っていない人は「KoKa Shop!」で手に入れよう。

 今年はずいぶんと暑い日が続いているけど、みんなは元気かな。夏といえば風鈴
ふうりん
だけど、あの
すず
しげな音を聞くと、なんとなく少し涼しくなった気がするよね。

 そこで、今回はキータッチと風鈴を組み合わせて、風向きに合わせて音色
ねいろ
が変わる風鈴「音色風鈴」をつくるよ。好きな音が鳴るようにつくってみよう。

1 音色風鈴の材料をそろえる

 「音色風鈴」の風鈴部分は、お菓子
かし
の空き
ばこ
針金
はりがね
、アルミホイルでつくるよ。ここでは「チップスター」の
はこ
を使ったけど、風鈴の「
かね
」になりそうな箱ならなんでもいいよ。鐘に当たって音を鳴らす「
ぜつ
」はアルミホイルでつくる。

風鈴のしくみ

 鐘の部分にアルミホイルを貼ることで、舌が当たると電気が流れて、スクラッチのプログラムで設定した音が鳴るというしくみだ。
 まずは材料をそろえよう。

【用意するもの】
 空き箱:ポテトチップス用の円筒形
えんとうけい
の空き箱や、牛乳パック等の四角い空き箱でもOK。
 アルミホイルA:4cm×10cmのものを4枚(箱の大きさによって調整
ちょうせい
してね)
 アルミホイルB:10cm×10cmのものを1枚
 針金
はりがね
:15cm程度の長さのもの。指で簡単
かんたん

げられる、
やわ
らかい針金がよい。
 接着
せっちゃく
のり
 粘着
ねんちゃく
テープ(セロハンテープなど)
 キータッチ
 キータッチ専用USBケーブル
 ワニ口ケーブル(黒1本、色付き4本)

音色風鈴の材料

2 音色風鈴をつくる

 それでは、音色風鈴をつくっていこう。

2.1 風鈴の「鐘」をつくる

 用意した空き箱の、開いている口の4か所にアルミホイルAを接着のりで
り付けよう。箱のへりをはさむように貼るのがポイント。この時、貼り付けたアルミホイル同士が接触
せっしょく
しないように、少し
はな
して貼るようにしよう。アルミホイルが大きいようなら、少し切るなど調整してね。

箱にアルミホイルを貼り付ける
用意した空き箱の口の部分に、アルミホイルAを貼り付ける
4枚とも貼り付けた
4枚のアルミホイルは、それぞれが触れないように少し離して貼る

2.2 風鈴の「舌」をつくる

 風鈴の「舌」は、アルミホイルBを、折って細長くする。半分に折るのを2回繰り返すくらいがちょうどいいかもしれない。
 これを、針金の先端
せんたん
、だいたい2㎝くらいで貼り付けて、針金のちょうど真ん中あたりで
をつくったら完成だ。

アルミホイル
アルミホイルB(10cm×10cmの大きさのもの)を用意
折りたたんで細くする
半分に折るのを2回くらいくり返して、細長くする

2.3 風鈴を完成させる

 「鐘」と「舌」ができたら、それらを組み合わせて風鈴を完成させよう。

① 「鐘」にしている空き箱の底の中心あたりに、舌を通す穴を開けよう。きりがあれば便利だけど、ちょっと固めの針金や、とがった鉛筆
えんぴつ
などで開けてもいいね。

箱の底部分に針金を通す穴を開ける

② 開けた穴に「舌」の針金を通す。さっきつくった輪が穴に引っかかることで、つるすことができるのを確認しよう。

穴に「舌」の針金を通す

③ 最後に、針金の先端に輪をつくって、「舌」が穴から
けないようにしよう。鉛筆やポールペンを使うとつくりやすいよ。

通した針金の端で輪を作る
『鐘」の穴から出した針金の先端で輪をつくる

 これで風鈴は完成だ。

3 風鈴とキータッチをつなげる

 風鈴が完成したので、キータッチにつなげていくぞ。
「EARTH」と、風鈴の上から出ている針金の輪を、黒いワニ口ケーブルでつなぐ。これにより、舌全体がEARTHになる。

 次に「A」から「D」の接点と、風鈴の「鐘」のアルミホイルをそのほかのワニ口ケーブルでつなげる。アルミホイルにワニ口ケーブルをつなげるときは、クリップ部分をアルミホイルにテープで貼り付けてね。

キータッチとワニ口ケーブルでつなげる

 これで装置は完成だ。次回はパソコンとキータッチをつなげて、風鈴のプログラムをつくっていくぞ。

 なお、風鈴は窓際
まどぎわ
のカーテンレールだったり、比較的
ひかくてき
高い位置につけることが多いよね。今回つくる「音色風鈴」は、スクラッチでプログラムが動くこともあって、パソコンにつながっている必要があるよ。風鈴を置く場所はどこがいいか、考えてみてね。

 (文/未来工作ゼミ 撮影/青柳敏史 イラスト/新保基恵)

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株式会社アソビズムのICT教育活動を行う部門として2012年より活動をスタート。モノづくりやプログラミングなどのワークショップなどを展開している。 未来工作ゼミ

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