obniz(オブナイズ)は、センサーやモーターなどの電子部品を、インターネット上でかんたんに操作
できるようにするシステムで、obniz OS(オブナイズ オーエス)、obniz Board(オブナイズ ボード)、obniz Cloud(オブナイズ クラウド)で構成
されている。obniz OSが搭載
されているマイコンボードobniz Boardに接続
した電子部品は、インターネット上のobniz OSを経由
してパソコンやスマートフォンから遠隔
操作ができる。これを使うと、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)がかんたんにできるんだ。
『子供の科学』本誌
では、obnizを使って家をスマートホーム(いろいろなものをインターネットにつないで遠隔操作できる家)にするための装置
をつくる連載
をしてきた。
これまでの連載は「obnizでつくろうスマートホーム!」バックナンバーで公開しているよ。これまでにつくった装置のつくり方を解説
しているので、まだ見たことがない人は見てみてね。Web連載は、本誌の連載の続
きになっているので、基本的
なことがわからなくなったら、本誌のバックナンバーを振
り返
ろう。
この連載では、「KoKa obnizスマートホームキット」が必要なので、持っていない人は「KoKa Shop!」で手に入れよう。プログラミングはスマートフォンを使うよ。親子でいっしょに取り組んでみてね。
前回は、テレビの赤外線
信号
をobnizに覚
えさせたね。今回は、読
み取
った赤外線信号を使って、テレビのオン/オフを切り替
えるプログラムをつくっていくよ! 前回つくった装置を用意してね。
1 赤外線距離センサーを付け加えよう
前回つくった装置に部品
を加えていくよ。「KoKa obnizスマートホームキット」から、以下の部品を取り出してね。
① 赤外線距離
センサー
② 3ピンジャンパーケーブル
① 赤外線距離センサーと3ピンジャンパーケーブルをつなごう。
② 赤外線距離センサーをobniz Boardにつなごう。赤い線をobniz Boardの9番、黒い線を10番、黄色の線を11番につないでね。
今回の装置は、赤外線距離センサーに手をかざすと、obnizのリポジトリに保存していたテレビの赤外線信号が読み出され、赤外線送信
・受信
モジュールから送られるしくみだよ。
2 プログラミングしよう!
前回つくったものとは別に、新しいプログラムをつくっていくよ。
電池
ボックスのスイッチをオンにして、ブロックプログラミングエディターを立ち上げよう。立ち上げる方法は、「obniz Boardとスマートフォンを接続して、プログラミングエディターを立ち上げよう」を参考にしてね。
① 一番上にある「“obniz”をobniz id“xxxx-xxxx”に接続する」ブロックだけを残し、他のブロックを削除
しよう。“xxxx-xxxx”に、自分のobniz idを入力してね。
② 赤外線送信・受信モジュールと、赤外線距離センサーのブロックを用意するよ。
電球のアイコンから「“obniz”に“irmodule”を接続する」を、温度計のアイコンから「“obniz”に“gp2y0a21yk0f”を接続する」を取り出してつなげよう。
赤外線距離センサーのピン番号を、vcc: 9、gnd: 10、signal: 11に変更
しよう。
③ 矢印
が円を描
いているアイコンから「ずっと~実行」を、2本の矢印が書かれたアイコンから「もしも“true”実行
」を取り出そう。「ずっと~実行」の中に「もしも“true”実行」入れよう。
④ 2本の矢印が書かれたアイコンから「“10” “=” “10”」を、温度計
のアイコンから「“gp2y0a21yk0f”の計測
距離
(mm)」を取り出そう。2つのブロックをつなげ、不
等号
と数字を「“gp2y0a21yk0f”の計測距離(mm) “<” “200”」に変更しよう。
⑤ 電球
のアイコンから「“irmodule”から“ ”の赤外線を送信する」を、人のアイコンから「クラウドから“key“をロードする」を取り出してつなげよう。“key”は“テレビの電源
”に書きかえるよ。
矢印が円を描いているアイコンから「“500”ms待つ」を取り出してつなげよう。“500”は“1000”に変更
してね。これは、手をかざしているときに何度もオン/オフの信号を送ってしまわないように、一度信号を送ったら1秒間プログラムを止めているよ。
これでプログラムは完成だ。
3 装置を使ってみよう
一応、装置としてはこれで完成だけど、ケースなどに入れてより使いやすくしよう。例えば、写真ではカーペットクリーナーのスタンドを使ってみたよ。obniz Boardや超音波距離センサーは粘着
力
の強い両面テープなどで貼り付けている。
ケースに入れたら、さっそく使ってみよう!
ケースごと、いつもテレビを見ながらくつろぐ場所に設置しよう。赤外線送信・受信モジュールがテレビを向いていることと、赤外線距離センサーの上に物がないことを確認してね。
スマートフォンでプログラムを実行したら、赤外線距離センサーに手をかざそう。テレビがつくよ。再び手をかざすとテレビを消せるよ。
手をかざすと好きなチャンネルに切り替わるようにしてみても、おもしろいかもしれないね。自分や家族が使いやすいように改良して使ってみてね!
(文/トボリ 撮影/青柳敏史)