「ジブン専用パソコン」は、小型のパソコン「ラズベリーパイ(Raspberry Pi)」を本体にした、子供の科学オリジナルのパソコンキットだ。
好評連載
中の「はじめようジブン専用パソコン」(阿部和広先生監修
)では、ジブン専用パソコンを活用する方法を紹介
している。スタプロでは、ジブン専用パソコンを使うときのコツや、困ったときにどうすればいいかといった情報
を紹介していくよ。
今回は、システムを最新の状態
にアップデートするときなどに使う方法の、CUI(character user interface:キャラクター・ユーザー・インターフェース)について紹介するよ。
1 CUIはどういう方法なの?
これまで説明してきたラズベリーパイの設定
などは、画像
(グラフィック)を通してラズパイとやりとりしてきた。マウスと画像を使ってラズベリーパイと対話するしくみをGUI(Graphical User Interface;グラフィカル・ユーザー・インターフェース)というよ。
これに対して、キーボードと文字を使ってラズベリーパイと対話
するしくみをCUI(character user interface:キャラクター・ユーザー・インターフェース)というんだ。
それでは、さっそくやってみよう。
2 「LXTerminal」を起動する
CUIの方法を使うときは、「LXTerminal」を使うよ。スタートメニューの「アクセサリ」から「LXTerminal」を選ぼう。画面左上の黒い四角形に白字で「>_」と書いてあるアイコンをクリックしても大丈夫。
「LXTerminal」が起動
すると、下のような画面が現れるよ。
3 ラズベリーパイと文字で会話をする
「LXTerminal」の画面には、黒い背景に緑と青の文字で「pi@raspberrypi: ~ $」と表示されているね。これを「プロンプト(prompt)」と呼ぶよ。プロンプトは「促
す」という意味で、命令
(コマンド)の入力準備
ができているということ。「pi」はユーザーの名前、「raspberrypi」はラズベリーパイの名前だね。
さて、ためしに文字を入力してみよう。キーボードから「hello」と入力して、Enterキーを押してみよう。
「bash: hello: コマンドが見つかりません」と表示されてしまった。これはそのような命令はないというエラーメッセージだ。
「bash」というのは、命令を解釈
してくれる「コマンドインタープリター」の名前だ。「シェル」ともいう。命令を解釈するなんて人工知能みたいだけど、使える言葉は限られている。
それでは、今度は「cal」と入力して、Enterキーを押そう。画面にカレンダーが表示された。「cal」はカレンダーを表示するコマンドだったんだね。
命令はほかにもいろいろある。どんな命令があるかは、ウェブブラウザーで「Linuxコマンド」と検索
して調べてみよう。
4 フォントのサイズを変える
「LXTerminal」の画面の文字が小さくて読みにくいときは、フォントのサイズを変えることができるよ。
「編集
(E)」メニューから「設定(S)」を選び、開いたダイアログにある「端末
のフォント」の右にある「Monospace 10」ボタンをクリックしてフォントのサイズを変更
しよう。「Monospace」は、文字の幅がすべて等しい等幅フォントだ。「LXTerminal」で使うときは、等幅フォントが使いやすいので、「ファミリ」は変えないようにしよう。
このとき、フォントのファミリは「Monospace」のままにしておいてね。これは全部の文字の横幅
が同じ特別
なフォントなんだ。別のフォントにすると文字がずれて表示されちゃうかも。変更し終わったら「OK」ボタンで閉じるよ。
これで、CUIの基本的な使い方を少し説明したよ。普段はGUIを使うことが多いけど、最初に説明したように、システムのアップデートのときに使ったりするので、ぜひ覚えておいてね。
※この記事は、『子供の科学★ミライクリエイティブシリーズ ジブン専用パソコン Raspberry Piでプログラミング』(阿部和広・塩野祐樹 著 誠文堂新光社 刊)を元に、一部改変したものです。