obniz(オブナイズ)は、センサーやモーターなどの電子部品を、インターネット上でかんたんに操作
できるようにするシステムで、obniz OS(オブナイズ オーエス)、obniz Board(オブナイズ ボード)、obniz Cloud(オブナイズ クラウド)で構成
されている。obniz OSが搭載
されているマイコンボードobniz Boardに接続した電子部品は、インターネット上のobniz OSを経由してパソコンやスマートフォンから遠隔
操作ができる。これを使うと、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)がかんたんにできるんだ。
『子供の科学』本誌では、obnizを使って家をスマートホーム(いろいろなものをインターネットにつないで遠隔操作できる家)にするための装置
をつくる連載
をしてきたよ。今回からは「スタプロ」のWeb連載として、引き続きスマートホームを実現する装置をつくっていくぞ。
これまでの連載は「obnizでつくろうスマートホーム!」旧サイトで公開しているよ。これまでにつくった装置のつくり方を解説しているので、まだ見たことがない人は見てみてね。Web連載は、本誌の連載の続きになっているので、基本的なことがわからなくなったら、本誌のバックナンバーを振り返ろう。
この連載では、「KoKa obnizスマートホームキット」が必要なので、持っていない人は「KoKa Shop!」で手に入れよう。プログラミングはスマートフォンを使うよ。親子でいっしょに取り組んでみてね。
前回は、手洗いうがい装置の手洗いモードをつくったね。今回はうがいモードを加えて、装置を完成させるよ!
うがいは10~15秒を2回ほどするとよいそうなので、それに合わせて音が鳴るようにしていこう。手洗い装置は「ハッピーバースディ」を使ったけど、今回は、音のブロックを組み合わせて、自分でメロディをつくってみよう!
1 うがいモードをプログラミングしよう!
前回つくった、手洗いモードのプログラムを開いてね。
まず、手洗いモードからうがいモードに移る前に、手をすすいだり、コップに水を入れる時間が欲しいので、付け加えていこう。
① 矢印が円を描
いているアイコンから「“500”ms待つ」ブロックを取り出して、「“2”回繰
り返します」ブロックの下につなげよう。“500”msはちょうどいい時間に書きかえてね。ここでは10000ms(10秒)にしたよ。
丸のアイコンから「“obniz”のディスプレイを消す」と「“obniz”に“Hello,world!”を表示する」ブロックを取り出してつなげよう。“Hello,world!”は「うがいモード」に変えてね。
② この後は自由に音楽をつくっていこう。今回は「聖者の行進」という曲の一部を使うけど、自分の好きな音を組み合わせてもいいよ。
人のアイコンから「“真ん中のド”を“1”拍鳴らす」ブロックを取り出そう。そのブロックを長めに押し続けるとメニューが出てくるので、「複製
」を選択
しよう。同じようにして、どんどんブロックを複製していこう。
音のブロックは長くなるので、これまでつくってきたプログラムとは別に、空いている横のスペースで組み合わせて、最後に合体させたほうがつくりやすい。
③ 複製したブロックをつなげて、音と拍を変えよう。
④ obnizの音楽関連のブロックにはまだ休符
(音のない時間を表す)のブロックがないから、別のブロックを使うよ。
矢印が円を描いているアイコンから「“500”ms待つ」ブロックを取り出してつなげよう。
⑤ 最初の部分は繰り返しになるから、前回使った繰り返しのブロックを使ってみよう。
矢印が円を描いているアイコンから「“10”回繰り返します」ブロックを取り出して組み合わせよう。“10”回は“2”回に変えてね。
⑥ そのあとも同じ方法で音のブロックをつなげていこう。
だいたい15秒ずつうがいができるように、適当
なところに休みを入れよう。水を吐き出したりする時間を考えて入れてね。ここでは3000ms(3秒)にしているよ。
⑦ できあがったら、「“obniz”に”うがいモード”を表示する」ブロックの下につなげよう。音の一番上のブロックをさわると、一気に移動させることができるよ。
これで手洗いうがい装置の完成だ。
2 手洗いうがい装置を使ってみよう!
手洗いうがい装置ができたら、ためしに動かしてみよう。スマートフォンでプログラムを実行して、obniz Boardのディスプレイに「手をかざそう」と表示されたら、赤外線距離センサーに手をかざしてみよう。「ハッピーバースデイ」が2回流れたら、うがいモードになったかな。
テストが成功したら、洗面所に設置してみよう。ただ、obniz Boardやセンサーが水にぬれると壊
れることもあるし、スマートフォンも近くに置く必要がある。
そこで、防水
もかねてケースに入れよう。スイッチのオンオフがしやすいとか、スマートフォンが入れやすいなど、自分の使いやすいケースを選んでみてね。
ケースに入れたら、洗面所に設置して、さっそく使ってみてね。これで手洗いもうがいも楽しく、しかもウイルスや細菌
を撃退
できる時間までできるようになったね。
まだまだ改良
できるので、自分や家族がより使いやすい装置にしてみてね。音楽を変えてもいいし、さらに機能
を追加してもいいかもしれないね。
次回も「おうちを便利にする装置」をつくっていくよ。お楽しみに!
(文/トボリ 写真/青柳敏史)