「KeyTouch(キータッチ)」は、パソコンにつないでなんでもコントローラーにできる発明
ツールだ! キータッチの基板
をパソコンにつないで、ワニ口クリップではさんで好きなものをつなぐ。それだけでパソコン上のプログラムで、つないだものをコントロールできるんだ。
『子供の科学』本誌の連載
では、楽器やゲームのコントローラーをつくってきたけれど(バックナンバーは「KeyTouchでつくってあそぼう」旧サイトで公開しているぞ)、この「スタプロ」のWeb連載では、キータッチを使った発明レシピを紹介していくぞ! この記事を参考
にして、キミの周りにあるものを、Scratch(スクラッチ)のプログラムと組み合わせた発明品「タッチガジェット」に改造
してみよう!
またこの連載では、「KoKa KeyTouchクリエーターBOX」が必要なので、持っていない人は「KoKa Shop!」で手に入れよう。
今回は、お風呂
のお湯がいっぱいになったら知らせてくれるタオルをつくるよ。今では、ボタンを押せばお湯をためてくれて、いっぱいになったら自動的に止まるお風呂の方が多いかもしれないけど、キータッチで同じようなしくみをつくってみよう!
1 知らせるタオルの材料をそろえる
水が電気を通すという性質
を持っていることは知っているかな。この水の性質を利用して、お風呂の水量が一定の高さまでたまったら、水を吸
ったタオルを通して、キータッチが反応するようにしてみるよ。
パソコンとキータッチ本体は、水がかかると壊
れることもあるよ。お風呂からなるべく離
して、水がかからないところに置
いて実験
してね。
さて、まずは知らせるタオルの材料をそろえよう。キータッチ本体やワニ口ケーブルなどは、この連載の専用
キット「KoKa KeyTouchクリエイターBOX」に入っているよ。
用意するもの
① フェイスタオル(長さ70~80cm程度のもの)
② キータッチ本体
③ キータッチ専用USBケーブル
④ ワニ口ケーブル(10本)
2 ワニ口ケーブルをつないで長くする
ワニ口ケーブルを5本ずつつないで、とても長いワニ口ケーブルを2本つくろう。これは、キータッチ本体とパソコンを、お風呂から離れた位置に置けるようにするためなんだ。色の組み合わせは自由でかまわないけど、1本は両端
が赤のワニ口ケーブル、もう1本は両端が黒のワニ口ケーブルにしておくと、キータッチとつなげるときにわかりやすくなるよ。
できあがった長いワニ口ケーブルを、キータッチにつなぐよ。ここでは、黒のワニ口ケーブルをキータッチのEARTH(アース)に、赤のワニ口ケーブルを接点
Aにつないだ。キータッチは専用のUSBケーブルでパソコンにつないでおくよ。
3 タオルを折りたたんで、キータッチにつなぐ
タオルを写真のように折
りたたんで、細長くする。タオルマフラーのような細いタオルだったら、折らなくてもいいかもしれない。用意したタオルによって調整
してね。
細長くたたんだタオルの一方の端に、長いワニ口ケーブルを両方ともつなぐ。このとき、クリップ同士がぶつからないように間をあけてつなごう。タオルだけでは電気を通さないので、この時点
では、まだキータッチは反応しないよ。
4 タオルをお風呂のふちにかける
タオルをお風呂のふちにかけるよ。ワニ口ケーブルをつないだほうを、お風呂の内側にたらすようにかけるよ。
キータッチやパソコンは、なるべくお風呂場の外に置くようにしよう。そのために、ワニ口ケーブルをつないで長くしたんだ。これで、知らせるタオルは完成だ。
5 プログラミングをして動かしてみよう
知らせるタオルが完成したら、あとはプログラミングして動かしてみよう。スクラッチのサイトにアクセスして、「作ってみよう」をクリックしてプロジェクトエディターを開こう。インターネットに接続しているパソコンを使ってね。
今回は、キータッチの接点Aにワニ口ケーブルをつないでいるので、Aが反応したらブザーが鳴るようにプログラムをつくるよ。
① 「イベント」カテゴリーから「a▼キーが押されたとき」ブロックを取り出して、「音」カテゴリーの「ニャー▼の音を鳴らす」ブロックと組み合わせるよ。
ただ、ブザーの音は「ニャー」とは違
う音にしたい。そのためには新しい音を読み込む必要があるんだ。プロジェクトエディターで「音」タブに切り替えて、左下にある「音を選
ぶ」アイコンをクリックしよう。
② 表示された「音を選ぶ」で、「Xylo1」をクリックすると、読み込まれるよ。
③ 「コード」タブに切り替えて、プログラムを続けよう。「ニャー▼の音を鳴らす」ブロックで、さっき読み込んだ「Xylo1」に切り替えよう。これでとりあえず完成だ。
実は、知らせるタオルのプログラムは「知らせるタオル 素材」として少し用意している。どういうプログラムにしたほうがいいかわからなったら、参考にしてほしい。
6 知らせるタオルを使ってみよう
プログラムができたら、さっそく知らせるタオルを使ってみよう。お風呂のお湯が、タオルの高さまでたまったときにブザーが鳴るはずだ。お風呂にかけるタオルの位置や、ワニ口ケーブルをつなげる位置を調節することで、水の量が調節できるよ。
お風呂に置く前にテストをしてみたい場合は、お風呂の代わりに洗面器など、少ない水で試せる容器を使うのもいいね。
知らせるタオルのプログラムのサンプルは、以下で公開しているよ。ここを参考に改造してみてもいいね。もっと便利にしてみてもいいし、お風呂じゃなくて、別のところの使い方もあるかもしれないよ。
より便利な知らせるタオルができたら、ぜひ編集部にも報告してほしいな。保護者の方と相談して、TwitterなどのSNSに投稿
ができるようだったら、#子供の科学 #キータッチ #知らせるタオル などのハッシュタグをつけて投稿してね!
(文/未来工作ゼミ 写真/青柳敏史)
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