第10回 「バーチャル空間でICT教育を加速する:「cluster」講座・体験ワークショップ」@東京大学メタバース工学部レポート!

 みなさんこんにちは。クラスター株式会社広報のMIRINです。

 クラスターでは、さまざまな場所でcluster(クラスター)を楽しんでもらえるよう、ワークショップや講演を行っています。特に最近では、中学校や高校、専門学校などで、clusterの使い方やワールドの制作方法を伝えるイベントを開催しています。

 今回は、メタバースの概要から現在、実践を学ぶ、東京大学メタバース工学部ジュニア工学教育プログラムの講座として、2023年8月に開催された全5回の講義&ワークショップ「バーチャル空間でICT教育を加速する:「cluster」講座・体験ワークショップ(後援:東京大学VR教育研究センター)」の模様をレポートします。

メタバースは既に生活空間に!?

 第1回の講義では、まず後援の東京大学VR教育研究センター・稲見昌彦教授によるイントロダクションからスタートしました。clusterは既に「バーチャル東大」等で実際に使われていることを紹介しつつ、メタバースの教育への応用可能性について触れました。

 次にクラスター社CEO・加藤直人が登場し、メタバースの概要やclusterでどんな活動が行われているかを紹介しました。

 講座に参加されている方々の中には、「メタバース」という言葉を聞いたことがあっても、実際にどんなものかをまだ体験したことがない方もいらっしゃったと思います。そんな皆さんを前にして、加藤は「メタバース」には明確な定義がないものの、メタバースがいろいろな小説や映像で表現されてきたことに触れ、メタバースとは「コンピュータが作り出した世界で生活する時代」と言えるのではないかと話しました。

 身体や物質から解放され、「世界をつくり出すことができる世界」がメタバースの目指す世界です。今回はclusterの実態を紹介することで、そうした世界がもたらす教育のあり方や可能性について講義しました。

 clusterの豊富な利用実績をもとに、メタバースが単なるゲームではなく、ありとあらゆる人が利用しうるものになっていることや、cluster上ではユーザーの方々が自発的に日常的にコミュニティを築いていることを紹介しました。また、clusterが提供する機能によって、プログラミングの知識がなくともアバターやワールドが作成できることでクリエイター活動が広がっている事例や、アイテム等を販売できるしくみがあることで、cluster内で経済活動が生まれつつあることも紹介しました。

いろいろな企業がclusterを活用している
メタバース上では、ユーザーたちが独自にコミュニティをつくっている
cluster内でワールドをつくる方法も紹介

メタバースと教育の関係

 そして、メタバースのどういった部分が教育につながるのか? ということについても話がありました。

 インターネットの普及率や通信量は年々伸びています。その推移から言えることは「人類のデジタル化は止まらない」ということです。そして、インターネットの主戦場は2Dから3Dの世界へ進んでいきます。

 3Dの世界になると、例えば現実では難しい、物理的な距離が離れたいろいろな人と協働して何かを創作したり、自分がつくったものを体験してもらうことでコミュニケーションを取れるようになったり、新しい創作のあり方が生まれます。ある研究では、空間的な認知能力の向上がSTEM教育に貢献することも示されています。

 このように、メタバースによって3D技術の重要性が増していくことで、それを扱う職業の種類も増えていくでしょう。何よりメタバースとは「デフォルメされた世界」であり、現実にあるものにパターンを見出し、それを3DCGとして表現していく。それによって「知性」が育まれていくのです。

次回は第2回以降の講義について

 第2回はクラスター社のエンジニアである倉井龍太郎が、メタバースによって将来生まれる新しい職業や、clusterを構成する技術についてなど、エンジニアの視点から講義を行いました。

 第3回以降は、クラスター社のスタッフがメタバースのワールドの紹介や教育での活用可能性に触れながら、Unityを使ったワールド制作についてのワークショップを開催しました。

 これらのレポートは、また次回のコラムでお伝えします。お楽しみに!


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立教大学を卒業後、ゲーム・ラジオなどのエンターテイメント企業で宣伝・営業を担当したのち、2022年にクラスター株式会社に1人目の広報としてジョイン。クラスター社および社員やサービスの情報を日々発信している。

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