はーい! こんにちは。『子供の科学』の科学まんが「にゃんと! CSI(猫科学捜査班)」の「フェマ」ことフェイマスですー。誌面に登場した科学のしくみを、すこしくわしく紹介するよ!
アンノ&ウン:いとこのアンノとウン。2人あわせると「知られてない」っていう意味「アンノウン!!!」。
フェマ:では例によって、今回のお・さ・ら・い…。
ぼくが夕方のお茶タイムを楽しんでいたら、アンノとウンの大絶叫が聞こえたんだ。
アンノ:お風呂に入ったら底の方がむちゃむちゃ冷たかったんだよ〜(涙)。
ウン:だからアンノのおしりが氷になっちゃったの!
それはオオゲサだし科学的にいろいろまちがってるけど、ま、置いといて(笑)、お風呂に冷たい水をいれた犯人を捕まえてほしいという2人の願いにこたえるべく、ぼくはゴーグルをそーちゃくしたというわけだ。
――― 誌面でも紹介したように、フェマの持っているゴーグルは着用すると科学実験パワーが3.1416倍にアップする。つまり、科学力が人間の数倍といわれるふつうのネコより、はっるかに高度な思考と実験の力で、大部分の(?)問題を解決できるのだっ―――
マンガの中でも説明したけど、水も多くの物質(もの)と同じように、温まるとふくらみ、冷えるとちぢむ*。だから入れ物の底から熱を加えると、温まった水が上に、冷たい水が下に動いて、全体がぐるぐる混ざっていく。これが対流で、水など液体の温まり方の、代表な1つ。
*…ただし、いちばんちぢむのは約4℃のとき。これより温度が下がると少しふくらみ、氷になると大きく(約9%)ふくらむ。
アンノ:つまり、あたためると自動的に全体が温かくなるはずでしょ?
ウン:でも、アンノが入ったときは底の方が北極だったのよー! ペンギンいたかしら?
フェマ:北極にはペンギンいないけどな…それにお風呂だし。ま、置いといて…と。ふつうの多くのおふろでは、温めたお湯が出るのは湯ぶねのまん中ぐらいの深さから。鍋のように底から温めるお風呂は少ないよね**。
**…薪や石炭、ガスなどの燃料を燃やしてお風呂をたいていたころには、湯船の底を温める方式のお風呂もかなりあった。
フェマ:そこで考えてほしいのが、冷たい水に温かいお湯を注いだり、温かいお湯に冷たい水を注いで、そのまま混ぜないとどうなるか? それを試した実験があるから見てみて。
ありゃりゃ。冷たい水に温かいお湯を注ぐと、お湯は表面近く(水の上のほう)にたまったよ〜。
逆に温かいお湯に冷たい水を注ぐと、どんどん沈んで底のほうにたまったわ。
同じ体積なら、温かいお湯より冷たい水のほうが重いからだね。ということは…。
アンノ&ウン:お風呂は入る前にまぜる!
フェマ:そのとおり。なので冷たい水をお風呂の底にためた犯人は君たち。ま、自業自得ってとこだね。
じごーじごーって何? フランスのお菓子かなあ。おいしいの?
アンノは勉強してないから知らないのね。じごーさんってきっと科学者よ、ゆーめーな。
ま、気にせずお風呂に入ってゆっくりしよう。もちろん、かき混ぜてね(笑)
3人:ということで、また来月もよろしくね〜っ!
つづく。
イラスト/こみひかるこ 文/でぼにあん山村