にゃんと!CSI~猫科学捜査班~実験解説だにゃ【子供の科学2024年7月号】

みなさん、こんにゃちわ〜!。本誌科学まんが『にゃんと! CSI(猫科学捜査班)』は読んでる〜? 主役の「フェマ」ことフェイマスです。このページでは誌面に登場した科学のしくみを、すこしくわしく紹介するよ。

いとこのキジトラ「アンノ」だよー。

アンノと双子兄妹の「ウン」でーす。お決まりだけど、ふたりあわせてぇ〜!


アンノ&ウン:「アンノウン!!」…”知られてない”っていう意味になんだ。
フェマ:では、今回のおはなしの、お・さ・ら・い…ね。

フェマ:3人で楽しもうとホットミルクをつくったんだ。ま、つくったというよりあっためただけだけどね。でも、アンノとウンはおかんむり〜。
アンノ:そりゃそうだよ、にいちゃ。めちゃめちゃ熱いんだもん。飲めないよ。
ウン:わたしたち、おなかぺこぺこだったのよ。すぐにでも飲みたかったのに「ネコ舌」無視の超高温ミルクはひどいったらないわ。

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フェマ:知らない人のために説明しておくけど、にんげんの間では「ネコは熱い食べ物飲み物が苦手」とされていて、これを「ネコ舌」というよ。実際はちがうネコも多いみたいだけどね。なお、「ネコ手ネコ舌ネコからだ」という言葉は、「熱いものが持てない、熱いものが飲めない、熱いお風呂に入れない」とゆー人のことだけど…。

ウン:おにいちゃんっ(怒)、話を進めて!

フェマ:あ、はいはい〜。ま、とにかく2人はとんでもなく機嫌をそこねちゃって、ぼくは慌ててゴーグルをそーちゃくしたわけ…スチャッ!

―――誌面でも紹介したように、フェマの持っているゴーグルは着用すると科学実験パワーが3.1416倍にアップする。つまり、科学力が人間の数倍といわれる普通のネコより、はっるかに高度な思考と実験の力で、大部分の(?)問題を解決できるのだ!

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フェマ:「ふうふうする」なんていうけど、熱いものを飲むとき食べるときには、息を吹きかけるよね。温めるときは口を開いてはあ〜っとやるけど、冷やすときは口をとんがらかして勢いよくふーっと吹く。これは大きく3つのはたらきがあるんだ。

1つめは、息を吹きつけることでまわりにある低い温度の空気がいっしょに流れて熱いミルクにあたり、温度を下げる(A)。
2つめは、風が当ってミルクの表面から水分が蒸発するのを助ける。水が蒸発するときに熱を奪うのでミルクの温度が下がる(B)。
3つめが、口でおしちぢめた(圧縮した)空気は吹き出すとふくらむ(膨張する)。空気のような気体はこんなふうにふくらむ…つまり体積が大きくなると温度が下がるんだ。これを断熱膨張というよ(C)。


アンノ:ダンネツボウチョウ?、サシミボウチョウとかデバボウチョウなんかの仲間か〜?
ウン:なんでそんな難しそうな言葉つかうの〜?
フェマ:包丁じゃないよ。意味は「まわりから熱を加えたり冷やしたりすることなく体積がふくらむこと」。ね、めんどくさいでしょ。なので断熱膨張。

たとえばペットボトルの中をぬらしておいて、空気を押し込むポンプがついたキャップを使って圧力を加える…つまり、空気をおしちぢめる。
でもってこのキャップをゆるめて中の空気をいっぺんに外に出す。つまり体積が急にふくらむと…ボトルの中が白くなる。
これはボトルの中の空気が冷えて、目に見えない水蒸気が水の粒になって見えるようになった、ということだよ。

アンノ:にゃるほどにゃ。よ〜するに気体がふくらむと冷えるってことか〜。

ウン:冷えた空気をミルクに当てれば、飲める温度に冷ますことができるわね。ならば、せ〜の!

フェマ:待った待った待ったぁ〜!。それは本誌でやったでしょ。今日はやらなくていいからね。ゴーグルのミルクをきれいに拭くのって、けっこうたいへんだったんだぞ。

アンノ:え? てことは、体は拭かなかったの?
フェマ:そりゃ白ネコだから拭かなくても目立たない♪
ウン:衛生上、よろしくないよ〜(笑)。

3人:では、来月もよろしくね〜っ!

つづく。

イラスト/こみひかるこ 文/でぼにあん山村

子供の科学2024年7月号

7月号は化石を大特集! 街中でアンモナイトを探すコツから、恐竜の全身骨格展示のヒミツまで、知らなかった化石の一面が見えてくる! 古生物学者による化石を使ったおすすめの自由研究テーマも紹介。 さらに、大理石に隠れた化石を探す、体験型の特大ポスターつき! 他にも、野菜の残りで布を染める「のこり染め」企画やスイーツまんが連載、段ボールでつくる「レインスティック」の工作など、盛りだくさんな内容です。

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子供の科学 2024年 12月号

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