プログラムで絵を描く、お絵描きカメロボットをつくろう。
Scratchにペンの機能があったのは覚えているかな。ペンを使うと、スプライトが進んだり、曲がったりした跡に線を引くことができたね。このような画像のことをタートルグラフィックスというんだ。タートルはカメのことだけど、なんでカメなんだろう。それは、1960-80年代に、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)で、シーモア・パパート博士やマービン・ミンスキー博士たちが研究していたLOGOというプログラミング言語で、カメ型のロボットを動かして、本物のペンで画像を描いていたからなんだ。その後、LOGOはコンピューターのディスプレイの上でカメの絵を動かすように進化したんだよ。LOGOのカメは、Scratchのネコのご先祖様だね。
用意するもの
●ペットボトル(スタデュイーノ本体が入る位の大きさがおすすめ 約8.5x10㎝)
●輪ゴム
●本体に取り付けるサインペン、ホワイトボードマーカーなど
●マスキングテープ各色
●はさみ、千枚通し、カレンダーなど落書きに使う大きな紙
ブレッドボードへ電子部品を配線し、スタデュイーノにつなげます。配線は前回の「火星探査機」と同じだけど、使うのはフォトリフレクタだけだから(2個のLEDは使わない)、その分を抜いた配線が写真のとおり。
使用部品は以下の通り:
■ブレッドボード
■赤外線フォトリフレクタ[RPR-220]
■抵抗 100Ω、220Ω、15kΩ 各1個
■ジャンパー線 オスーメス 5本 オスーオス 適量
前回の「火星探査機」でつくった本体をまた使います。
電池ボックス、スタデュイーノ、ブレッドボードの順に、本体へ載せましょう。電池ボックスのON/OFFスイッチを操作できるように、ずらしてスタデュイーノを載せましょう。マスキングテープなどを本体ごと巻きつけて固定します。
サーボモーター、DCモーターもスタデュイーノに配線します。(DCモーターは、スタデュイーノの「M1」コネクタの、「M2」コネクタ側に赤色をつなげます。
後ろ側は、ジャンパがモーターに巻き込まれないように、テープなどでまとめておきましょう。
電源を入れて、以下のように動作すれば正しいプログラムが書き込まれています。
まずサーボモーターが原点の位置まで移動します。赤外線フォトリフレクタに手を近づけるとDCモーターが回転し始めます。注意深く見ると、サーボモーターがすこしづつ回転して、渦巻き状に本体が回ります。
★動きを確認したら、一度電源を切ってから再度入れて、サーボモーターの軸を原点に戻しておきます。★
カメっぽくなるよう外側を加工しましょう。ペットボトルを本体に電池ボックス、スタデュイーノをのせた際の高さ(約7㎝)より10㎝ほど高めに切っておき、頭、手(両側に2本づつ)、しっぽ、本体を留めるベルト部分を切り出します。簡単に下絵を描いておきましょう。
顔、足、しっぽを加工します。それぞれにマスキングテープ(写真は青いテープ使用)を貼ります。写真は足。
顔。マジックで顔に目鼻を描きます。
しっぽ。サインペンを刺す穴をあけておきます。
完成です。
本体にカバーをかぶせます。
裏をベルト部分にマスキングテープを貼ってとめます。
電池ボックスのON/OFFを操作するための穴をあけておきます。
ペンを穴から差し込んで、輪ゴムをペットボトル本体にかけてとめます。
電池ボックスのスイッチをONにして、動作を確認してみましょう。ペンはちょうどよい位置に調整してください。また赤外線フォトリフレクタが反応しづらい場合は、スケッチの値を調整するか、赤外線フォトリフレクタの上の部分のペットボトルを切り抜いて直接手をかざすようにしてください。