第7回 障害物よけロボカー つくりかた

7月号で紹介した「障害物よけロボカー」を工作してみよう。今回の工作は、火星探査機ふう。たった1人で、障害物を避けながら火星探査を続けるシーンが目に浮かんでくるね!

今回は、サーボモーターとDCモーターの取り付けが少し複雑だ。サーボモーターを途中まで取り付けてから、DCモーターを取りつけてしまい、そのあとにまたサーボモーターの取り付けを再開しよう。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

<用意するもの(個数指定がないものは各1つ)>
■かまぼこ板
■アイスの棒(サーボモーターが取り付けられる木片なら何でもよい)
■タミヤ「楽しい工作シリーズ No.189 ミニモーター低速ギヤボックス 4速 70189」
■タミヤ「楽しい工作シリーズ No.193 スリムタイヤセット (36・55mm径) 70193」
■タミヤ「楽しい工作シリーズ No.144 ボールキャスター 2セット入 (70144)」
■タミヤ「楽しい工作シリーズ No.164 ユニバーサル金具4本セット (70164)」
■サーボモーター「マイクロサーボSG92R」
■タッピングネジ 太さ3mm、長さ10mm(一袋)
■針金φ0.5くらいの細め(サーボホーンの穴に入るくらいのもの)20㎝ほど
■ワニ口クリップ 赤1個、 黒1個 ■道具類(はさみ、ボンド、ドライバー、マスキングテープなどの粘着テープ、アクリル絵の具、絵の具を塗る筆)

他にも、電子部品が必要になるよ。次のページをみてね。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

まずは写真のようにブレッドボードへ電子部品を配線し、スタディーノにつなげよう。今回はLEDを左右に、赤外線フォトリフレクタを真ん中に置いて、顔のような配置にしたぞ。
使用部品は以下の通り:
■スタディーノ基板
■ブレッドボード
■LED 赤
■LED 緑
■赤外線フォトリフレクタ[RPR-220]
■抵抗 100Ω、220Ω、15kΩ 各1個
■ジャンパー線 オスーオス 2本、オスーメス 5本

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

続いて、サーボモーター、DCモーターもスタディーノに配線する。(DCモーターはタミヤのミニモーターから、モーター本体のみを取り出そう。)DCモーターは、スタディーノの「M1」コネクタの、「M2」コネクタ側に赤色をつなげる。各モーターの軸にテープを貼っておくと、回転がよくわかるよ。つなげたら、スタディーノとパソコンをUSBケーブルでつないで、「プログラム」編でつくったプログラムをスタディーノに転送しよう。
電池ボックスの電源をON。以下のように動作すれば、正しいプログラムが書き込まれている。
まずサーボモーターが原点の位置まで移動する。赤外線フォトリフレクタに手を近づけるとDCモーターが回転し始める。さらに赤外線フォトリフレクタに手を近づけると、障害物を検知したと判断し、LEDのどちらかが点灯してサーボモーターが回転する。

《注意》
★モーターは意外と力強く回る。サーボモーターは軸を上にして置き、DCモーターは手に持っておいてから、電源を入れよう!
★動きを確認したら、一度電源を切ってから再度入れて、サーボモーターの軸を原点に戻しておこう。
※DCモーターがかなり早く回転することがよくわかったかな? DCモーターはそれ自身に回転速度を変える機能がついていない。もっとゆっくり回すには流す電気の量を調整するか、ギア(歯車)で調整することになる。今回はギアで調整するので、このあとにギアボックスを組み立るよ。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

かまぼこ板に色を塗る場合は、先に塗っておこう。2度塗りすると色がはっきりする。

アイスの棒は強度を出すために、二つに折ってボンドで貼り付ける。これも色を塗るなら先に塗っておく。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

サーボモーターのケーブル側を上にして、下からアイス棒にとりつける。サーボモーターの向きと取り付ける方向に気を付けよう。サーボモーターには大小2種類のネジが入っているけど、「大きい方」のネジを使う。アイス棒は割れやすいが、多少割れてもボンドなどで補強しておけば大丈夫。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

反対側はかまぼこ板に取り付ける。タッピングネジ(3mm)を使おう。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

DCモーターを、組み立て説明書を見ながら組み立てる。ギアの比率は「149.9:1(42rpm)」で組み立てよう。最後にネジ止めのためのパーツを本体に差し込むが、動作中に抜けてしまうので、ボンドを多めにつけてから、穴に差し込む。

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サーボモーターに付属のプロペラのようなもの(サーボホーンという)を長い方が真横になるように取り付ける。付属の「小さい方」のネジを使おう。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

針金でサーボホーンにDCモーターを取り付ける。DCモーターの配線がかまぼこ板の後ろ側へ向くようにしよう。針金をサーボホーンの小さな穴に通して、DCモーターのねじ止めをするパーツにしっかりとしばりつける。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

針金は、最後はDCモーターの後ろでねじる。黒と赤の線が本体とつながっている根元はとても切れやすい!ボンドか、もしあればホットボンドを根元にたっぷり塗っておくとよいだろう。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

DCモーターを取り付け終わったら、ふたたびサーボモーターの取り付けに戻ろう。ユニバーサル金具を適当な長さに切って、「タッピングネジ」で本体とアイスの棒をつなぐ。 モーターが下についていて、そのまま置くと不安定なので、箱などを利用して安定させてからネジ止めをしよう。アイス棒にヒビが入ってしまった場合はボンドで補強しておく。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

合計4か所をネジ止めする。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

タイヤをとりつけよう。「スリムタイヤセット」の小さい方(36mm)を2個組み立て、DCモーターの軸に取り付ける。写真のようにぐっと力を入れないと奥まで入らないぞ。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

かといって、奥に差し込みすぎると、タイヤとDCモーターのでっぱりが接触してしまうので、接触しないぎりぎりのところまでで、とめておく。

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「ボールキャスター」を2個組み立てよう。組み立てるには高さが2種選べるようになっているが、DCモーターと高さを合わせるため「高い」方の「35mm」で組み立てる。 かまぼこ板のモーターと反対側に2個、「タッピングネジ」を使って取り付ける。できるだけ外側に取り付けた方が車体が安定するが、外側ぎりぎりにネジを取り付けると木が裂けてしまうので、気を付けよう。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

ブレッドボード、スタディーノ、電池ボックスを取り付けよう。ユニバーサル金具を3つ目の穴で折り曲げて、かまぼこ板に短い側(穴が3つの方)を「タッピングネジ」で取り付け、支柱を立てる。

ブレッドボード(スタディーノと配線したままでOK)は裏側の剥離紙をはがして、ユニバーサル金具の支柱に張り付ける。グラグラするようなら、さらに粘着テープを上から貼ろう。むき出しの粘着面には、剥離紙を貼り戻しておこう。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

電池ボックス、スタディーノを本体に載せて、マスキングテープなどで固定する。サーボモーター、DCモーターの線をスタディーノのコネクタに接続する。DCモーターの線にはコネクタがついていない。スタディーノの端子側にジャンプワイヤを刺しておき、ジャンプワイヤとDCモーターの配線をワニ口クリップで繋ぐ。

スタディーノの「M1」コネクタの右側に、DCモーターの黒い線を、左側に赤い線がつながるようにする。(逆につないでもこわれないけど、進む方向が前後逆になるよ)
線がモーターにからまないように、テープなどでまとめておく。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

特にDCモーターから出ている線は、ひっぱられると根元で切れやすく、一度切れるとはんだ付けでつけるしかないので注意。サーボモーターが回転したときの長さの分だけたわませて、テープで本体に固定しておこう。

第7回 障害物よけロボカー つくりかた

完成だ。電池ボックスのスイッチをONにして、動作を確認してみよう。